日ペルー商工会議所、鉱業基本法改正の動きに懸念を表明

(ペルー)

リマ発

2026年04月02日

ペルー進出日系企業と地元企業で構成される日秘商工会議所(CCIPJ)は3月26日、ペルーに設置された各国の商工会議所と連名で声明を発表した。同声明では、議会で審議される鉱業基本法の改正について、「法的枠組み変更は企業投資に影響を及ぼし、鉱業分野におけるペルーの国際競争力低下を招く恐れがある」として懸念を表明した。また、議会と政府に対し、「調和の取れた法制度を構築するため、技術的かつ建設的な対話の場を設ける」よう呼びかけた。声明にはCCIPJのほか、米国、カナダ、オーストラリア、英国、フランス、スイス、オランダ、ドイツ、ブラジル、エクアドル、コロンビア、チリ、中国、北欧5カ国の商工会議所が名を連ねる(添付資料参照)。

議会エネルギー鉱山委員会は3月17日、鉱業基本法(1992年6月2日付大統領令014-92-EM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に関する改正法案9本(法案番号8853/2024-CR、9386/2024-CR、10610/2024-CR、11045/2024-CR、12273/2025-CR、12708/2025-CR、12730/2025-CR、13481/2025-CR、13497/2025-CR)を一括審議で可決した。今後は本会議で審議される。

現行の同法第40条では、義務化された産出量に満たない鉱区は、鉱業権者が政府にペナルティーを支払うことにより最大30年間その権利を保持できる。改正案では、これを15年間に短縮する。委員会では、操業に時間がかかり国や地元集落が得られるメリットが小さい鉱区は国が早期に回収し、動きの速い小規模鉱業事業者に権利を付与する機会を提供すべきとの意見が出ていた。一部の政党や議員は非合法小規模事業者からヤミ献金を受けているとの現地報道がある(2025年12月24日記事参照)。

ペルー鉱業・石油・エネルギー協会(SNMPE)は3月19日、「ペルーでは鉱区の許認可手続きで11年以上かかることもある。鉱業権の短縮が議論されるのは議員が鉱業の実情を把握していないことの表れだ」との声明を発表した。

ペルー経済研究所(IPE)は3月20日、委員会に対して、法案に反対する文書を送付した。IPEによると、ペルーでは探査から操業までに平均して40年かかるという。また、2016年から2023年までに実施された環境影響調査では2~3年を要することが多く、法定期間より5倍以上かかるケースもあったと指摘した上で、法改正よりも非合法鉱業事業者の対策を優先するよう求めた。

(石田達也)

(ペルー)

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