中国、総合保税区の機能拡大・高度化策、24項目の措置を公表

(中国)

上海発

2026年04月23日

中国国務院弁公庁は4月17日、税関総署が策定した「総合保税区の機能拡大と高度化を促進するための若干の措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公表した。同措置は、総合保税区が国内市場と国際市場を結ぶ独自の優位性と機能を十分に発揮し、質の高い発展を加速させることを目的としている。

同措置では、(1)新たな業態・ビジネスモデルの発展水準の向上、(2)産業チェーンおよびサプライチェーンの強靭(きょうじん)性と安全性の確保、(3)国内取引と対外貿易の一体化の推進、(4)スマート監督管理および協同ガバナンスの効率向上という4分野、24項目の具体的な措置を挙げている。

(1)では、総合保税区内(以下、「区内」)における保税修理業務の促進、保税再加工の対象範囲拡大、越境電子商取引(EC)の推進などの施策が盛り込まれた。国内で加工・製造された輸出製品およびその部品について、海外から区内に搬入され、修理を行った後に再び海外へ輸出することを認める。この場合、総合保税区の修理製品目録(注1)および一般貿易で輸入が禁止されている中古機電製品目録の適用対象外とする。また、「両頭在外(注2)」加工貿易の保税再加工対象を拡大し、区内搬入時には中古品輸入に関する規制を適用除外とする。さらに、越境ECによる輸出商品が総合保税区に返品された場合、区内貨物と同一倉庫で保管、仕分け、同梱(どうこん)した上で再輸出することを認める。

(2)については、エネルギー・鉱産物などの戦略物資に関する保管・分配送機能を強化する。区内企業がファイナンス・リース用として輸出入する重大技術設備およびその部品について、実際に区内へ搬入することが困難な場合には、税関による異地での委託監督管理の実施を認め、物流コストの低減を図る。

(3)については、総合保税区と空港、鉄道、道路の各輸送拠点との連携を強化し、国際物流の利便性向上を図る。強制製品認証の対象となる総合保税区の輸出製品を国内販売向けに転換する場合には、認証費用の減免や認証手続きの簡素化を行うとともに、国際機関による適合性評価結果の採用を認める。

(4)については、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などの技術を税関監督管理に積極的に活用し、地方政府とのスマート監督管理分野での連携を強化する。

新華社4月18日の報道によると、全国に設置された総合保税区の貿易額は、2021~2025年の期間において全国の貿易総額の約5分の1を占めた。

(注1)総合保税区内企業が保税修理業務を実施することを国として認めた対象商品リスト。同目録は商務部など3部門が共同で発表したもので、2020年12月以降、これまでに4回にわたり計276品目のリストが公表されている(「商務微新聞」2025年12月30日)。通信基地局や車載用動力電池などの高付加価値製品を対象に免税措置を適用し、検査、修理、再生といった保税業務を支援する。保税政策により、修理期間中は輸入関税および付加価値税(VAT)の納付が猶予される。

(注2)原材料は海外から調達し、製品は海外で販売する貿易形態を指す。「来料加工」や「進料加工」などの方式が含まれる(貿易・投資相談Q&A参照)。

(王艶)

(中国)

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