メキシコ国税庁、税関価格申告書の電子申請(MVE)開始を6月1日に延期
(メキシコ)
メキシコ発
2026年04月03日
メキシコ国税庁(SAT)は3月31日付のプレスリリース
および2026年の貿易に関する一般規則(RGCE2026、SAT貿易細則)の第1次改正(第1次事前公表版)において、税関価格申告書の電子申請(MVE、注1)の開始を5月31日まで延期し、6月1日から開始すると発表した。さらに、同細則1.5.1則VII項を改正し、次の例外規定を追加した。
- SAT貿易細則第1.5.1則VII項d号:税関法106条II項a号、c号、d号、III項またはIV項b号に記載のケースにおいて、一時輸入を行う場合。
- SAT貿易細則第1.5.1則VII項e号:同細則第6.2.1則における包括的輸出入申告補足書(Pedimento Global complementario、注2)を提出する場合。
SAT貿易細則第1.5.1則VII項d号として追加された、MVEの対象外になるケースは非常に限定的だ。例えば、税関法106条III項のb、c、d、f号で規定されているのは、国内外の公的機関・大学などが後援する文化・スポーツイベントに提供されるもの、外国居住者によって輸入される映画撮影用の機材・備品、メキシコでの製造許可を有する自動車メーカーが輸入する試作車両、国内外の公的機関や国際条約が適用される国際機関が研究を目的として輸入する物品などだ。
同様に、包括的輸出入申告補足書を提出するケースも、申告価格の変更により還付申請が生じる場合など限定的だ。こうした場合は、MVEにおけるE2フォーマットの提出は免除される。ただし、このような例外規定に該当し、MVE申請の必要性がない場合においても、税関当局の要求があった場合は、税関法59条3項に基づき書類の提出をしなければならないとしており、注意が必要だ。
MVEは4月1日から開始予定だったが、2カ月延期されるかたちとなった。しかし、期限が延長されただけであり、依然として輸入者はMVEの開始に向けて準備が必要だ。通関士・通関代理店、通関コンサルタントなどと協議の上、引き続きMVEに紐づく書類整備が重要となる。
(注1)Manifestación de Valor Electrónica。詳細については2026年3月12日付地域・分析レポートを参照。
(注2)包括的輸出入申告補足書は、関税評価額の申告時に正確な金額の把握ができず、暫定的な価格で申告を行った後、関税評価額の修正が必要な場合に提出する補足申告書である。例えば、輸入者が確定輸入した物品の関税評価額を修正したい場合、当該年度の通関書類のうち、関税評価額が同年度の年次申告書と不一致であったものを特定し、修正を行う。補足申告書の提出以降の修正は基本的に認められないが、商品の価格が減少し還付申請が可能な場合は認められる。
(阿部眞弘)
(メキシコ)
ビジネス短信 81321099fa376b63





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