3月の消費者信頼感指数は前月より低下、企業信頼感指数は底堅く推移

(イタリア、中東)

ミラノ発

2026年04月06日

イタリア統計局(ISTAT)が3月26日に発表した調査結果によると、2026年3月のイタリアの消費者信頼感指数(2021年を100とした指数)は92.6となり、2月の97.4から5ポイント近く低下した。

項目別にみると、国の経済環境に対する消費者信頼感指数は、2月の99.1から3月は88.1と、10ポイント超の大幅な落ち込みを示した。将来環境に対する同指数も93.1ポイントから85.3ポイントへ低下したほか、個人の経済状況に対する景況感指数も96.8ポイントから94.2ポイントに悪化した。今回の調査は3月1日から15日にかけて実施されており、2月28日に始まったイスラエルおよび米国によるイランへの軍事作戦以降の影響を反映したものとみられる。すでに燃料価格に影響が表れており、政府は3月19日からガソリンなどに課されている物品税の引き下げを実施している2026年3月25日記事参照)。

一方、企業信頼感指数は2月の97.4ポイントから3月は97.3ポイントとほぼ横ばいだった。小売業を除くすべての部門で上昇し、製造業は2月の88.5から3月は88.8へ、建設業では103.1から103.6へ上昇。サービス業も102.1から102.7へ上昇したが、小売業では104.9から100.6へ低下した。これらの指数の構成要素をみると、製造業では、受注水準は改善傾向としつつも、生産の見通しや在庫は減少を見込み、慎重な姿勢がうかがえる。建設業においては、受注や建設計画、雇用などの全要素項目において改善傾向にある。

イタリア中小企業の雇用主側の全国経済団体であるウニンプレーザ(Unimpresa)のパオロ・ロンゴバルディ会長は3月26日、「消費者信頼感指数の低下は、国際情勢の不確実性に対する当然の反応」とし、横ばいとなった企業信頼感指数については「企業は、状況をより構造的に読み取っており、国全体の安定要素である持続力をあらためて示している」と前向きに評価。さらに、政府は不安をあおることなく、経済政策の継続性と明確なビジョンを示すべきと述べた。

また、イタリアの流通、観光、飲食などの第三次産業の業界団体であるイタリア商業連盟(コンフコンメルチョ)のカルロ・サンガッリ会長は3月25日、国際情勢の深刻な見通しやエネルギー供給を巡る不確実性が、家計の消費意欲や企業の投資能力の低下につながると指摘。与野党を超えた政治的責任の共有を強く訴え、商業連盟として協力を惜しまない、とコメントした。

(平川容子)

(イタリア、中東)

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