四川省、経済の安定と維持・拡大に向けた政策措置を発表
(中国)
成都発
2026年04月21日
中国の四川省政府は4月6日、「経済の安定回復および好転基調の維持・拡大に向けた若干の政策措置」を発表した。同措置は、(1)消費回復支援、(2)企業のコスト低減、(3)企業育成の促進、(4)産業の高度化の促進、の4分野にわたる22項目で構成され、具体的な取り組みが策定されている。
(1)消費回復支援に関しては、自動車、小売り、飲食などの重点分野を対象とした「蜀里安逸」という名称の消費券を発行するほか、夜間経済、首発経済(注1)およびシルバー経済の発展などを通して、多様な消費シーンの創出を図る。また、2025年に発表された消費回復支援措置と比較すると(2025年4月11日記事参照)、社会保障の強化に向けた支援として、60歳以上の障害者手帳所持者を対象に、補聴器、歩行補助用品などに使用範囲が限定された「天府助残」という名の消費券の発行などが新たに盛り込まれた。いずれも対象期間は2026年4月1日から9月30日まで。
(2)企業のコスト低減、および(3)企業育成の促進に関しては、前年に引き続き、零細企業の資金調達問題の解決や企業のイノベーション能力の強化などが盛り込まれた。また一定の条件を満たす建設業企業に対する、生産規模の拡大についても財政支援を行うとした。このほか、ETC搭載の貨物車両およびコンテナ輸送車両に対し、高速道路通行料を引き下げるなどの優遇政策も含まれている。一方、自動車製造業向けの個別補助策は盛り込まれなかった。
(4)産業の高度化の促進に関しては、養豚産業(注2)の規模の拡大を促し、豚肉加工企業の設備更新についても、補助金を支給するとした。また、新興産業および未来産業の応用促進として、ロボット、バイオテクノロジー、核医療機器、量子技術およびブレイン・マシン・インターフェース(BMI)(注3)などの分野を中心に、産業応用に向けた取り組みも進めるとした。
(注1)首発経済は、企業による新製品の発表、新業態・新モデル、新サービス、新技術の導入、店舗の開業などの経済活動の総称を指す。これまでになかった新たな製品やブランドを出店することで、経済を振興することを目的とする。
(注2)四川省は中国有数の養豚生産地域で、豚肉の安定供給確保は重要政策課題とされている。
(注3)脳と機械を直接接続し、脳信号による制御や情報伝達を可能にする技術。
(王植一)
(中国)
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