中東情勢を受けて、太陽光発電や二輪車・四輪車の電動化を推進へ

(インドネシア、中東)

ジャカルタ発

2026年04月01日

インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領は3月17日、西ジャワ州ボゴール県ハンバランの私邸で、ジャーナリストや専門家を含む有識者6人と会合を行った。会合は同日午後7時から翌18日午前1時30分までの6時間30分に及び、中東情勢を踏まえたエネルギー政策や国内経済政策など、幅広い課題について議論が交わされた。

同大統領はエネルギー政策について、中国の事例を引き合いに出し、太陽光発電の即効性に言及した上で、2年以内に太陽光発電の設備容量を現在の約11ギガワット(GW)から100GWへ拡大する目標を示した。既存のディーゼル発電所については、13GW分が稼働しているものの、「コストが高過ぎる」として廃止する意向を示した。また、発電量の大部分を占める石炭火力発電については、危機時には一定の役割を果たすとしつつも、環境負担が大きいことから、長期的には移行が必要との認識を示した。

さらに、二輪車および四輪車の全面電動化についても強調した。「すべてのバイク、乗用車、トラック、トラクターは電動でなければならない」と述べ、政府の試算では、電動バイクへの移行により経費を従来の20%まで圧縮できるとして、「ゲームチェンジャーだ」と語った。

インドネシア中央統計庁(BPS)によると、2024年時点で、バイク保有台数は約1億4,000万台、自動車(乗用車および商用車を含む)は約2,700万台に達している。政府はこれまで電動二輪車向け補助金や電動四輪車向けの付加価値税(VAT)・奢侈(しゃし)税の減免措置(2025年2月26日記事参照)などを講じてきた。特に四輪車については、こうした優遇策の影響もあり、近年はバッテリー式電気自動車(BEV)で強みを持つ中国系メーカーの存在感が高まっていた(2026年2月2日付地域・分析レポート参照)。2025年末に優遇措置が終了し、2026年に入ってからは中国系メーカーの勢いは前年と比べて落ち着きを見せている。今後の支援策の内容は、BEV市場の動向に影響を与える可能性がある。

(山田研司)

(インドネシア、中東)

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