ウズベキスタン、中東情勢を受けインフレ対応や輸送ルート開拓など議論
(ウズベキスタン)
タシケント発
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は3月30日、中東における紛争によって世界市場が不安定化する中での対策を、主要閣僚などと協議した。会議では、輸入品価格の上昇への対応、貨物の代替輸送ルートの開拓・活用、外国投資家が参画する投資プロジェクトの支援などを議論した。
ミルジヨエフ大統領は、輸入品価格上昇への対応のため、主要食料品の緊急輸入や代替輸送ルートの活用、物流面での課題解決を指示した。会議では、2026年のインフレ率を年間6~6.5%の範囲内に抑制する重要性が指摘され、経済情勢の急激な変化に積極的かつ臨機応変な対応を行うことを確認した。ウズベキスタン中央銀行のチムール・イシメトフ総裁は、2026年第1四半期のインフレ率が7.3%だったと報告した。
物流については、近隣国との協力強化、食料品の航空輸送、ならびに企業向け優遇運賃導入を議論した。ウズベキスタンにとって、イランは中東諸国、インド、トルコ、欧州へと至る南方向の貿易ルートにおいて主要な通過国だ(2026年3月3日記事参照)。しかし、中東での軍事衝突の激化およびホルムズ海峡封鎖により、イランのバンダル・アッバース港を経由する輸送は不可能となった。また、イランに代わるインド洋への南方ルートであるパキスタンを経由するルートも、パキスタンとアフガニスタン間の軍事衝突により閉鎖されている(「Kun.uz」3月6日)。
現在、トルコ、中東、欧州と中央アジアへの輸送の代替手段としては、カスピ海を越え、アゼルバイジャン、ジョージア、トルコを経て欧州につながる中央回廊がある。しかし、このルートの利用が急増していることから、混雑発生への懸念が生じている。というのも、中東危機が始まる以前から、カスピ海沿岸の港湾インフラは過負荷状態にあり、24~72時間の遅延が発生した(「Cronos.asia」3月12日)。3月には、アゼルバイジャンのバクー商業港での混雑が大幅に増した、と報じられている(「カフカスキー・ウーゼル」4月7日)。
会議では、外国投資家が実施するプロジェクトへの悪影響への懸念が示された上で、プロジェクトの分析と外国投資家との対話を行う方針が確認された。4月3日には、ラジズ・クドラトフ投資産業貿易相が中東諸国の主要企業の経営陣と会談し、税制優遇措置の導入や官民パートナーシップ(PPP)の仕組みの改善について協議した。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)




