韓国・ベトナム、エネルギー・インフラ、科学技術など協力拡大で合意
(韓国、ベトナム)
ソウル発
2026年04月28日
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は、4月21~24日の日程でベトナムを国賓訪問した。李大統領のベトナム訪問は、トー・ラム書記長兼国家主席の韓国訪問(2025年8月13日記事参照)からわずか約8カ月後に行われたもので、両国の深い関係がうかがえた。22日に行われた首脳会談で、両国首脳は包括的戦略パートナー協力をさらに強化していくことで合意した。韓国政府が発表した首脳会談の主な合意事項(共同プレス発表文)は次のとおり。
- 2030年までに両国間の貿易額を1,500億ドルに引き上げるため(注1)、貿易・投資分野協力をより互恵的に発展させていく。その一環として、熱処理家禽(かきん)肉の相互輸出に合意するなど、農畜産品の貿易拡大のための協力を加速化する。
- エネルギー・インフラ分野での戦略的協力を強化する。特に、中東情勢を踏まえつつ、エネルギー安全保障の強化とサプライチェーン安定化に向けて緊密に協力する。ホーチミン市都市鉄道に対する韓国の鉄道車両の輸出契約を締結(注2)するなど、ベトナムで推進中の大型交通・物流インフラ事業で両国の協力を拡大する。
- 科学技術、気候変動・環境、文化・教育など、未来志向型分野での協力を拡大する。「科学技術革新協力マスタープラン」をもとに半導体、二次電池、バイオ分野などの共同研究と研究人材の育成に協力する。その他、「デジタル協力覚書(MOU)」、「水安全保障協力MOU」を締結した。
- 相手国国民の安定的な在住と権益増進のため、緊密に協力する。
4月23日には、両国首脳や両国企業関係者が参加した「韓国・ベトナムビジネスフォーラム」と事前懇談会が行われた。特に、事前懇談会で、両国関係者は、今後、新たなレベルでの跳躍が必要であることに共感し、半導体・AIなど先端産業分野での協力、原子力発電や電力網などの安定的なエネルギー供給での協力、成長するベトナム経済を支えるインフラ分野での協力などについて活発に議論した。
なお、今回の首脳会談をきっかけに韓国・ベトナム両国は前述の「科学技術革新協力マスタープラン」「デジタル協定MOU」など、12件の文書に署名した(注3)。
(注1)韓国・関税庁によると、2025年の韓国の対ベトナム輸出額は628億ドル、輸入額は318億ドルで、貿易総額は946億ドルだった。韓国にとってベトナムは3位の輸出相手国。
(注2)韓国の現代ロテムはホーチミン市都市鉄道2号線向けに、車両162両を3億3,000万ドルで納入する契約を締結した。
(注3)12件の文書の具体的内容に関しては、本稿執筆時点で韓国政府の公式発表がないため、ベトナム政府の公式発表
(ベトナム語)のみ。
(李海昌)
(韓国、ベトナム)
ビジネス短信 4854812243e70375





閉じる