米税関、鉄鋼・アルミ・銅に対する232条関税の変更に関するガイダンスを発表
(米国)
ニューヨーク発
2026年04月08日
米国税関・国境警備局(CBP)は4月3日、1962年通商拡大法232条に基づく、鉄鋼、アルミニウム、銅の輸入への追加関税措置の変更に関するガイダンスを発表
した。ドナルド・トランプ大統領は4月2日、232条に基づく鉄鋼、アルミ、銅への追加関税率などを変更する大統領布告を発表していた(2026年4月3日記事参照)。本ガイダンスは輸入申告時に必要となる米国関税分類番号(HTSコード)や、追加関税の対象要件などを解説したもの。
大統領布告では、一定の条件を満たす場合に、232条に基づく追加関税を課さないと定められた。その条件とは、(1)HTSコードで72、73、74章、76章のいずれにも分類されないこと、かつ(2)製品全体の重量に占める232条関税対象金属(鉄鋼・アルミ・銅)の重量が15%未満であること、である。CBPのガイダンスでは、この「15%未満」という基準の考え方について、より分かりやすく解説している。
ポイントは、全ての対象金属の重量を合算するわけではないという点にある。具体的には、(1)布告の付属書IV(c)の(i)~(x)に申告する製品のHTSコードが記載されているかをまず確認する、(2)その上で、そのHTSコードが記載されている項目のタイトルの金属についてのみ、申請品目の重量に占める割合が15%未満かどうかを確認する。一方で、ここに記載されていない金属は、含有率の計算に含める必要はない。
例えば、キャスターおよびその部品(HTS:8302.20.00)は付属書IV(c)の(i)から(x)項のうち、(vi)「アルミ派生品」にのみ記載されている。よって、同品目については、製品に含まれるアルミの重量の割合だけを確認すればよく、その割合が15%未満であれば、232条関税は課されない。同製品に鉄鋼や銅が含まれていたとしても、それらの割合は計算に含めない。
一方で、建物用ドアクローザー(自動で閉まるものを除く、HTS:8302.41.30)は付属書IV(c)の(vi)「アルミ派生品」および(vii)「鉄鋼派生品」に記載されている。よって、同品目については、製品に含まれる鉄鋼とアルミの重量を合計し、その割合が15%未満である場合のみ、232条関税の対象外となる(銅の項目に記載されていないため、銅の含有率は計算に含めない)。
また、布告では、英国で精錬・鋳造されたアルミのみの製品および溶解・注湯された鉄鋼のみの製品、米国で全量が精錬・鋳造されたアルミおよび溶解・注湯された鉄鋼、精錬・鋳造された銅を使用する派生品に対する追加関税率を定めた。ガイダンスでは、当該国で精錬・鋳造されたアルミ、溶解・注湯された鉄鋼、精錬・鋳造された銅が95%以上を占める場合に、大統領布告で示す「全量」として取り扱う旨を示した。
このほか、本件を含む、232条に基づく輸入申告に関する質問の問い合わせ先としてTradeRemedy@cbp.dhs.gov
が示された。また、布告ならびにガイダンスの内容を踏まえた、それぞれの関税率などは添付資料表参照。
(滝本慎一郎)
(米国)
ビジネス短信 47eff57641e779a7





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