BMW、2028年に新世代の燃料電池自動車を発売へ

(中国、ドイツ)

上海発

2026年04月15日

ドイツのBMWグループは4月9日、同社の新世代の燃料電池自動車(FCV)「BMW iX5ハイドロジェン」に採用した新しい水素タンク技術「フラット・タンク・システム」を発表した。量産モデルの市場投入は2028年を予定している。

同システムでは、最大700バールの圧力に対応する高圧水素タンクを7本用いることで、1本当たりのサイズは抑えつつ必要な水素貯蔵量を確保する設計となっている。また、7本を並列に配置することで、車両内のスペースの効率的利用が可能となる。高圧化による貯蔵効率の向上と複数タンクによる新しい配置によって、航続距離は最大750キロメートルまで向上するとされる。さらに、同システムは第6世代高電圧バッテリーと技術的に両立する設計となっているほか、他の駆動方式と同一の生産ラインで製造できることから、柔軟な生産体制の構築が可能となるとされる。

BMWグループの開発担当取締役であるヨアヒム・ポスト博士は、「新しいストレージのコンセプトにより、水素ドライブ・システムを新型BMW X5に精密かつ省スペースで搭載できるようになる」とし、顧客のそれぞれのニーズに最適な駆動方式を選択できると強調した。

さらに同社は、今回発表した技術について、世界的な水素モビリティーの発展に沿う取り組みであると同時に、「中国の水素エネルギー・エコシステムの構築を積極的に支援する」とした。中国政府は第15次5カ年(2026~2030年)規画において、水素エネルギーを未来産業と位置付け、新たな経済成長点として推進している。中国自動車工業協会(CAAM)によると、2025年に中国の燃料電池自動車の保有台数は前年同期比で52.9%増の8,000台に達した。2026年3月16日に中国の工業情報化部など3部門が発表した「水素エネルギーの総合的活用に関するパイロット事業の実施に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(2026年3月23日記事参照)では、2030年までに、全国の燃料電池自動車の保有台数を2025年比で大幅に増加させ、10万台に達することを目標として掲げている。

(宋青青)

(中国、ドイツ)

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