第1四半期の貿易額は前年同期比10.4%増、過去最高を記録
(マレーシア)
クアラルンプール発
2026年04月28日
マレーシア統計局は4月20日、2026年第1四半期(1~3月)の貿易総額が前年同期比10.4%増の7,898億リンギ(約30兆8,040億円、1リンギ=約39円)だったと発表した(添付資料表1参照)。第1四半期としては過去最高を記録した。輸出額は4,265億リンギ、輸入額は3,633億リンギで、それぞれ前年同期比12.7%増、7.7%増となった。また、貿易収支は54.0%増の632億リンギで、黒字が拡大した。
輸出を品目別にみると、電気・電子製品は前年同期比26.7%増の2,030億リンギで、全体の47.6%を占めた(添付資料表2参照)。次いで、機械・設備・同部品、光学・科学機器も堅調に増加した。一方、石油製品は7.7%減の245億リンギ、パーム油・同製品は6.9%減の175億リンギに落ち込んだ。
輸入では、全体の42.1%を占める電気・電子製品が23.0%増の1,531億リンギだった。上位品目の中では、機械・設備・部品と金属製品が拡大した一方、石油製品は3.9%減の236億リンギ、化学品・同製品は3.0%減の224億リンギだった。
国・地域別にみると、輸出では、米国が前年同期比30.3%増の748億リンギで、シンガポール(8.7%減の551億リンギ)を上回り、最大の輸出相手国になった(添付資料表3参照)。次いで中国、香港、台湾が続いた。マレーシア投資貿易産業省(MITI)は、対米輸出の高い伸びは主に電気・電子製品への需要増によるものとした。
輸入では、首位の中国が23.8%増の932億リンギで、全体の25.6%を占めた。次いでシンガポール、台湾、米国、韓国が続いた。
なお、日本との貿易額については、輸出額が前年同期比6.3%減の199億リンギ、輸入額が6.5%増の168億リンギだった。四半期ごとの輸出増減率への寄与度を国・地域別にみると、米国向けと台湾向けのプラス寄与度が特に大きかった一方、日本向けはマイナスが続いた(添付資料図参照)。
マレーシア・ビルディング・ソサエティー(MBSB)研究所(注)は、2026年の輸出入の伸び率について、輸出が4.5%、輸入が5.0%になるとの予測を維持した。その背景として、中東情勢の緊迫化や関税引き上げリスクによる経済への下押し懸念に加え、米国による強制労働や過剰生産能力を巡る監視強化(2026年3月12日記事参照)が、マレーシアの産業環境に影響を及ぼす恐れがあると指摘した。一方で、米国による半導体関連製品への段階的関税導入を前にした駆け込み需要を受け、輸出の拡大が見込まれる点も挙げた。
(注)かつてマレーシア工業開発銀行(MIDF)研究所として知られており、MBSBによるMIDF買収後、引き継ぐかたちで設立された。
(戴可炘)
(マレーシア)
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