ミャンマーの新大統領に前国軍トップが選出

(ミャンマー)

調査部アジア大洋州課

2026年04月09日

ミャンマー連邦議会は4月3日、国軍のトップだったミン・アウン・フライン前国軍司令官を大統領に選出した。副大統領には、軍政下で首相を務めたニョー・ソー氏、軍系政党である連邦団結発展党(USDP)の議員、ナン・ニ・ニ・アイェー氏が就任する。大統領就任式は近日中に行われる予定。ミン・アウン・フライン氏は3月30日に国軍司令官を退任し、後任には同氏の長年の側近であるイェ・ウィン・ウー前陸軍司令官が就任している。

ミャンマーでは、2025年12月末から1月にかけて、投票を3回に分けるかたちで、国軍による権力掌握後初めての総選挙が実施された。結果、USDPが下院231議席、上院108議席の合計339議席を獲得した(2026年2月12日付地域・分析レポート参照)。その後、3月20日に連邦議会が招集され、同30日には憲法の規定に基づき、下院の民選議員、上院の民選議員、両院の国軍代表議員の3グループが1人ずつ大統領候補を選出した。ミン・アウン・フライン氏は下院において候補者として選出されていた。4月3日に実施された連邦議会合同会議での決選投票により、1位を獲得した同氏が大統領に、2位、3位が副大統領に選出された。

新大統領選出について、国際社会の反応は分かれる。木原稔内閣官房長官は4月3日の記者会見において、今後の情勢が不透明であることから日本政府の方針について明言する状況にないとした上で、「ミャンマー情勢の改善のためには暴力の停止、被拘束者の解放や当事者間の真摯(しんし)な対話を含む政治的進展および国民生活の向上に向けた取り組みが不可欠。引き続き情勢を注視するとともに情勢改善に向けた働きかけを強化していく」と述べた。ミャンマーの友好国であるとされる中国やロシアは、ミン・アウン・フライン氏が大統領に選出されたことに祝意を表明した。

(アジア大洋州課)

(ミャンマー)

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