パキスタン、中古車商業輸入の新基準を公表
(パキスタン)
カラチ発
2026年04月20日
パキスタン工業生産省傘下のエンジニアリング開発委員会(EDB)は4月14日、中古車の商業輸入に関する新たな登録・行動基準を公表した。新基準は、輸入業者の適格性要件を明確化し、安全基準に沿った事前検査体制やアフターサービス体制を義務付ける内容で、中古車市場の品質管理と消費者保護の強化を目的としている。パキスタン政府は2025年10月に中古車の商業輸入を解禁し、40%の時限的な調整関税の賦課や事前検査証明の提出を求めていた(2025年10月6日記事参照)が、今回の措置で中古車輸入業者に求める要件を厳格化した。
発表によれば、中古車の商業輸入が認められるのは、2017年会社法に基づき登録された法人であること、登録する法人は車両輸入を主たる事業とする法人であることが要件となる。すべての対象企業に対し、有効な納税者番号(NTN)の保有や連邦歳入庁(FBR)への継続的な税務登録など、税務コンプライアンスの厳格な順守が求められる。加えて、輸入前にEDBからの登録証明書の取得を義務付け、輸入関連の決済は、認可された銀行ルートを通じて行わなければならないとした。これにより、資金の流れの可視化と不正防止が図られる。
運用面では、輸入業者に対し、販売(Sales)、サービス(Service)、部品供給(Spare Parts)をカバーする全国規模の3Sネットワークの構築、もしくは同等の体制を有する事業者との提携が義務付けられる。あわせて、販売した車両について、その使用期間を通じた純正部品供給を保証する書面の提出も求められることとなった。
2段階方式の検査で品質管理を徹底
検査体制については、EDB認定機関による出荷前検査に加え、車両到着後に輸入業者負担で実施する入港後検査を組み合わせた2段階方式が導入される。輸入業者は、車両固有識別番号(VIN)や検査報告書を含む全車両のデジタル記録を保持するとともに、販売時にはウルドゥー語および英語を併記した適合証明書を発行する義務がある。
政府の中古車商業輸入の解禁後、地場の自動車工業会などがこれに強く反対していた。今回の新基準は、中古車輸入に関与する事業者に対し、より高い責任と体制整備を求める内容となっている。今後、パキスタン向けに中古車関連ビジネスを検討する場合、要件に適合したパートナーの選定や事業スキームの構築など、同基準を踏まえた対応が必須となる。
(糸長真知)
(パキスタン)
ビジネス短信 264df01973793677





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