ハリヤナ州、最低賃金を約35%引き上げ

(インド)

ニューデリー発

2026年04月16日

インド北部のハリヤナ州政府は4月9日、2026年4月1日分からの全労働者の最低賃金を約35%引き上げることを通達した(添付資料参照)。ハリヤナ州は首都ニューデリーに隣接し、新興都市グルグラム(旧グルガオン)は日系企業の一大集積地となっている。

同州では2015年10月以降、物価上昇率(CPI)を基に半期ごとに最低賃金を改定してきたが、中央政府が2025年11月21日に新労働法を施行(2025年12月4日記事参照)したことを受けて、職種区分や最低賃金を全面的に改定した。新労働法の4つの構成法の1つである「2019年賃金法」では、中央政府が設定する全国一律の最低賃金(floor wages)以上の水準で、各州政府が最低賃金を設定することが定められている。一方で、全国一律の最低賃金は現時点で中央政府から発表されておらず、ハリヤナ州による最低賃金改定は新労働法施行後、全州で初の動きとなった。

同州の最低賃金は、労働者の熟練度別に設定される。2025年7月1日から2026年3月31日に適用されていた金額と比較すると、2026年4月1日以降の最低賃金は、非熟練労働者では1万1,274.6ルピー(約1万9,167円、1ルピー=約1.7円)から1万5,220ルピーに、半熟練労働者では1万2,430.18ルピーから1万6,780.74ルピーに、熟練労働者では1万3,704.31ルピーから1万8,500.81ルピーに、高度熟練労働者では1万4,389.52ルピーから1万9,425.85ルピーと、それぞれ約35%ずつ引き上げられた。

一方、隣接するウッタル・プラデシュ州の新興都市ノイダでは、労働者と企業・関係当局の間で賃金見直しなどを求める交渉が続いていたが、4月13日に一部の参加者が過激な行動に及び、器物破損やそれに伴う交通渋滞などが発生した。現地報道によると、ハリヤナ州の最低賃金引上げを契機に、労働者による不満が高まり抗議活動が激化したとされる(4月13日「タイムズ・オブ・インディア」紙など)。

(丸山春花)

(インド)

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