2025年のGDPは1.8%増、3年連続でプラス成長

(ウクライナ)

キーウ発

2026年03月18日

ウクライナ国家統計局の発表(3月12日)によると、同国の2025年の実質GDP成長率は1.8%だった。2024年の3.2%に比べるとペースは鈍化したものの、3年連続のプラス成長を記録した。2025年通年の名目GDPは8兆9,311億フリブニャ(32兆1,520億円、1フリブニャ=約3.6円)で、物価変動の指標のGDPデフレーターは前年比で14.5%上昇した。

経済活動別でみると、教育(12.7%増)、建設業(11.6%増)、公務・強制社会保障(6.6%増)、行政・支援サービス(5.8%増)、医療・社会福祉(5.3%増)、不動産業(5.3%増)などがGDPの成長に寄与した。需要項目別では、家計と一般政府の最終消費支出がそれぞれ7.5%、5.7%のプラス成長だったほか、総資本形成が15.5%増を記録した。

2025年のGDP成長率の見通しについては、ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)が2025年1月30日に発表したインフレ報告では3.6%とされていたものの、その後は段階的に引き下げられていた。その背景としてNBUは、ロシアとの戦争によるインフラや住宅、工場への被害、国民の国外流出による労働力不足、気候変動による農業生産への影響などを挙げた(2025年8月7日記事参照)。

なお、2026~2028年のGDP成長率の推移について、NBUは2026年1月のインフレ報告(2026年2月5日発表)で、それぞれ1.8%、2.8%、3.7%と予想した。

ウクライナの外貨準備高は2026年2月末現在で547億ドル(将来の輸入の5.7カ月分に相当)であり、前月末比で5.1%減少した。フリブニャ安を抑制するための為替介入と、外貨建て債務の返済が主な要因。NBUは、外貨準備高は外国為替市場の安定を維持するために十分な水準にあると説明する。一方で、米国の1月のベネズエラへの軍事介入や2月28日から始まったイラン攻撃(2026年3月2日記事参照)を受けた有事のドル買いにより、フリブニャ相場は3月13日時点で1ドル=44.16フリブニャと史上最安値を付けた。

(坂口良平)

(ウクライナ)

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