エブラル経済相、WTOへの懸念やEUとの協定現代化について言及
(メキシコ、インド、カナダ、EU)
メキシコ発
2026年03月31日
メキシコのマルセロ・エブラル経済相は3月23日、「2国間貿易における商工会議所フォーラム(注1)」に参加し、WTOへの懸念とメキシコの貿易協定に関して発言した。
エブラル経済相はWTOについて、「行き詰まりが生じやすく、措置の決定に時間がかかりすぎており、全ての関係者にとって膨大なコストになっている。そのため、ルールを順守するとともに、ルールがより明確で安定したものになるよう働きかける必要がある」と述べた。その上で、「WTOが機能するようにしなければ、異なるルールを抱えたさまざまな地域ブロックが乱立し、不確実性が高まることとなる。そのため、メキシコは国際的な貿易の安定を図り、WTOの機能向上を支援する」とし、現在のWTOの在り方に対しての懸念と協力の意思を表明した。
一方、メキシコの2国間・多国間協定についても言及した。エブラル経済相は「メキシコとEUは総合協定(経済パートナーシップ・政策調整・協力協定)の現代化に向けた交渉が既に終了(注2)し、2026年5月末の署名を待っているところだ」と発言した。2026年1月22日の第11回メキシコ・EUハイレベル政治対話において、同協定の現代化に署名することを言及していたが、5月末にずれ込んだとみられる。署名がずれ込んだ経緯として、米国との交渉に影響を及ぼすことを考慮し、署名時期をずらしたという見方もある。
また、エブラル経済相は他国との協調をアピールした。APECでは2028年の開催国である(2025年11月6日記事参照)としたほか、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)については原産地規則の見直しを働きかけているとした。さらに、本フォーラムの主催国であるインドへ訪問予定であることを示唆した。その他の国とも協調していく方針を述べ、2026年5月にはカナダに対し鉱山企業を含むビジネスミッションを派遣するとし、カナダの鉱山分野への投資を目指すとした。
(注1)メキシコに設立された各国の商工会議所と、メキシコの政府・産業界の関係者が結集し、相互連携を深めることなどを目的としたフォーラム。
(注2)EUとの総合協定(経済パートナーシップ・政策調整・協力協定)の現代化に向けた交渉については、2025年2月3日記事参照。
(阿部眞弘)
(メキシコ、インド、カナダ、EU)
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