ジェトロがザンビアビジネスミッションを主催、鉱業・農業・エネルギー分野で連携探る
(ザンビア、日本)
調査部国際経済課
2026年03月12日
ジェトロは3月2~6日、ザンビアにてビジネスミッションを開催した。本ミッションには、メーカーや商社、運輸業などを中心とする日本企業・機関14社(機関)が参加した。期間中は、食品製造業者、電力会社、鉱業関連企業など、現地の有力企業5社を訪問したほか、日本・ザンビアビジネスフォーラムの開催を通じて、現地企業や政府機関とのネットワーキングの機会を設けた。
日本・ザンビアビジネスフォーラムの様子(ジェトロ撮影)
ザンビア政府は、長期開発ビジョン「Vision2030
」や中期計画の第8次国家開発計画(8NDP:2022-2026年)
において、農業、鉱業、製造業、観光を主要産業と位置付け、産業の多角化と付加価値化を推進している。また、同4業種を支える電力や物流などインフラ整備も重視している。さらに、重要鉱物戦略「National Critical Minerals Strategy 2024-2028
」では、銅を中核としつつ、関連鉱物の開発や国内での価値創出を重視する姿勢を示している。また、2025年2月には、ハカインデ・ヒチレマ大統領の訪日にあわせて日・ザンビア投資協定が署名され、ビジネスフォーラムも開催された(2025年2月10日記事参照)。日・ザンビア首脳会談においても、両首脳から2国間経済関係への一層の深化に対する期待が表明された。こうした動きを受け、本ミッションでは日本企業から関心の高い鉱業、農業、電力分野に焦点を当て、日本企業のビジネス参画を促進することを目的として開催された。
本ミッションに同行したトバイアス・ムリンビカ駐日ザンビア大使は、初日の結団式において、「ザンビアはタンザニア、モザンビーク、コンゴ民主共和国、アンゴラなど8カ国に囲まれた内陸国であり、主要な物流回廊の要衝に位置する。周辺国のみならず、南部アフリカ開発共同体(SADC)、東南部アフリカ市場共同体(COMESA)、東アフリカ共同体(EAC)の3つの地域経済共同体が目指す拡大自由貿易圏(TFTA:Tripartite Free Trade Agreement)を通じ、6億人を超える市場へのアクセスが可能だ」と述べ、その地理的優位性を強調した。
3月6日には、首都ルサカ内ホテルで日本・ザンビアビジネスフォーラムを開催した。チポカ・ムレンガ商業・貿易・産業相は来賓あいさつで「ザンビア経済はこれまで資源の採掘や原材料輸出に依存してきたが、付加価値化を通じて産業、雇用、企業、歳入を創出していく」とし、日本企業に対して現地での製造拠点の設置や中小企業との連携を促した。日本企業は事業紹介を行い、参加したザンビア企業約70社とネットワーキングを行った。
チポカ・ムレンガ商業・貿易・産業相の来賓あいさつ(ジェトロ撮影)
参加した日本企業からは「訪問した企業では安全順守度が高く、製造業のハンドスキルも想像以上。労働者の真面目な姿勢は投資先として有望に映った」(輸送機器メーカー)、「訪問した鉱山会社はトレーニングセンターを備え、人材育成に力を入れていることが印象的だった」(運輸業)、「農業や製造業など、日本の中小企業にとってもビジネス可能性があると感じた」(会計)、などの声が聞かれた。
(馬場安里紗)
(ザンビア、日本)
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