四川省eスポーツ協会、2025年eスポーツ産業報告を発表
(中国)
成都発
2026年03月23日
四川省eスポーツ協会は3月3日、「2025年四川省eスポーツ産業報告」を発表した。同報告によると、四川省の2025年におけるeスポーツ産業の総生産額は120億6,000万元(約2,774億円、1元=約23円)に達した。また、同省には現在、1万436社のeスポーツ関連企業が所在するとされた。
成都市政府は2025年5月29日、ゲーム・eスポーツを含む4つの分野に関わるデジタルコンテンツ産業の発展支援に向けた一連の政策措置を発表した(2025年6月12日記事参照)。同市でeスポーツ競技場を設置する場合、最高1,000万元の補助金を受給できるほか、成都市で国際レベルのeスポーツ大会を開催する場合、最高800万元の補助金が支給されるなどの措置が盛り込まれた。
産業構造をみると、ゲーム開発・発行(パブリッシング)分野の生産額は2024年の82億8,000万元から2025年の90億元へと増加し、引き続きeスポーツ産業全体を牽引している。また、有料プレイ同伴関連分野の生産額は3億1,400万元となり、新たな成長エンジンとして存在感を高めている。さらに、eスポーツ大会が3億5,000万元、eスポーツクラブが4億5,000万元に達するなど、前年から確実な成長を遂げ、産業は多角的な発展を続けている。
2025年には四川省で200件を超えるeスポーツ大会が開催された。オフラインの大会開催数は全国で第2位となり、そのうち「インテル・エクストリーム・マスターズ(IEM)」(注1)をはじめとする国際レベルの大会5件も開催された。特に「リーグ・オブ・レジェンド・ワールドチャンピオンシップ」(注2)決勝大会の開催期間中は、観客のうち四川省外が85%、海外が10%を占め、交通、宿泊、飲食などを含む関連消費額は2億7,000万元を超えた。また、専門人材の育成面では、2025年末の時点で、四川省内では専門学校13校、中等職業学校5校、技工学校5校がeスポーツ関連の専攻やコースを開設した。
四川省は、2026年にeスポーツ関連機器・設備製造業をeスポーツ実体産業の中核的な柱と位置付け、経済的価値を引き続き発揮させる方針だ。産業基地や産業パークに集積させることで、省内におけるeスポーツ産業の産業チェーンの構築を図る。ネットワーク・インフラ整備も今後の取り組みの重点として挙げており、現在、省内ではすでに「天府集群(クラスター)」(注3)などのプロジェクトが整備され、運用が進められている。
(注1)米国のインテルがスポンサーを務め、eスポーツ大会運営会社のESL(Electronic Sports League)が主催する国際的なeスポーツ大会シリーズ。
(注2)世界で最大級のプレーヤー数を有するパソコンゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」のeスポーツ大会で、毎年開催され、開催地は年ごとに世界各地で持ち回りとなっている(2025年6月12日記事参照)。
(注3)「天府集群」は、2022年に国家発展改革委員会などの関係部門が共同で立ち上げた国家プロジェクト「東数西算」において計画された、10大データセンタークラスターの1つ。
(曾小桐)
(中国)
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