メキシコ市国際空港でタクシー組合が配車アプリ排除を求め道路封鎖、全国の空港での取り締まり強化へ
(メキシコ)
メキシコ発
2026年03月13日
メキシコのメキシコ市国際空港(AICM)の空港認可タクシー組合は3月11日、ウーバー(Uber)やディディ(DiDi)などの配車アプリによる空港内での乗客ピックアップの完全禁止を求め、ターミナル1および2の主要アクセス道路を数時間にわたり封鎖した。
本件を巡っては、連邦裁判所と政府の見解が対立するなど、混乱が続いていた(2025年10月31日記事参照)。連邦裁判所が当局(空港、国家警備隊など)に対し、ウーバーへの取り締まりに対する差し止め命令を下し、一時的に空港内での営業が認められるかたちとなった一方、インフラ通信運輸省(SICT)は「連邦認可を持たない旅客サービスの営業は引き続き認められない」との立場を堅持していた。その後も配車サービスの利用が常態化していたが、認可タクシー連合が不当な競争と法の不適用を訴え、今回の抗議活動に至った。
同日の当局との協議の結果、3月12日から国家警備隊が、AICMを含む全国の連邦空港において、許可のない「不正規な輸送サービス(配車アプリによるピックアップなど)」に対する取り締まりを強化することで合意した。これに関し、クラウディア・シェインバウム大統領は12日の定例会見で、「営業権に対し支払いをしている空港タクシーが、支払っていない配車アプリと同条件で営業することは不公平だという主張には妥当性がある」と述べ、組合側の要求に理解を示した。一方で、一部の空港タクシーによる高額運賃についても言及し、タクシー側にも運賃抑制とサービス向上を求めた。また、今後の解決策として、認可タクシーと配車サービスの乗降場所を物理的に分離する可能性も示唆した。
サッカーW杯を見据えた緊張状態と利用者への影響
タクシー組合側は、要求が受け入れられない場合、2026年6~7月に開催されるFIFAサッカーワールドカップの期間に合わせて、ストライキや道路封鎖を行うとの強硬姿勢を示しており、今後も状況の注視が必要だ。
3月11日の道路封鎖自体は同日午後に解除されたが、12日以降は特に空港でのピックアップ(迎車)など、国家警備隊による取り締まりの対象となるリスクがある。出張者や旅行者にとっては、空港内の認可タクシーやホテルなどが手配する許可を持つ専用車の利用が推奨される。
(深澤竜太)
(メキシコ)
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