英国政府、サステナビリティー報告基準の最終版を公表
(英国)
ロンドン発
2026年03月16日
英国政府は2月25日、サステナビリティー報告基準(SRS)の最終版を公表
した。国際基準に基づく比較可能なサステナビリティー関連情報の開示により、投資家の投資判断を支援し、効率的な資源配分や英国資本市場の円滑化を促す目的として、2023年に前保守党政権が、国際会計基準(IFRS)財団傘下の国際サステナビリティー基準審議会(ISSB)が定める国際基準に準拠した基準の策定に向けた枠組みを発表(2023年8月14日記事参照)。現政権において、2025年6月から9月まで行われていた草案への意見公募を受けて修正したもの。
ISSB国際基準と同様、全般的な要求事項の「サステナビリティー関連財務情報の開示に関する全般的要求事項(UK SRS S1)」と、テーマ別要求事項の「気候関連開示(UK SRS S2)」によって構成される。基準の採用は任意であるが、報告義務の導入については今後、検討するとしている。
SRSは、目的、適用範囲、概念的基礎、主要な内容、一般要件、判断・不確実性・誤りの項目で構成されている。主要な原則は次のとおり。
〇目的:投資家が投資判断をするために有用な情報として、UK SRS S1ではサステナビリティー関連リスクおよび機会に関する情報を、UK SRS S2では気候関連リスクおよび機会に関する情報を開示することを要求する。企業のキャッシュフロー、資金調達へのアクセス、短・中・長期の資本コストに影響を与えると合理的に予想されるすべての持続可能性に関連するリスクと機会に関する情報の開示を企業に要求する。
〇主要な内容:他のUK SRSが特定の状況において許可または別段の要求をしない限り、次の情報を開示するものとする。
- 企業が関連リスクと機会を監視・管理するために用いるガバナンスプロセス
- 持続可能性に関連するリスクと機会を管理するために採用するアプローチ
- 持続可能性に関連するリスクと機会を特定、評価、優先順位付け、監視するために用いるプロセス
- 持続可能性に関連するリスクと機会に関する実績(策定または策定中の目標に対する進捗状況を含む)
〇一般要件:関連する財務諸表と同時に報告するものとする。対象とする報告期間は関連する財務諸表と同一とする。
(野崎麻由美)
(英国)
ビジネス短信 7fd39f76384903a0






閉じる