ペルー、首相と大臣5人が交代

(ペルー)

リマ発

2026年03月19日

ペルーのホセ・バルカサル大統領は3月17日、首相と経済財政、内務、防衛、教育、女性社会的弱者の大臣5人を交代させ、大統領官邸で宣誓式を行った。2月24日の内閣発足後、3月11日には保健相が交代している(2026年3月17日記事参照)。2021年7月からのペドロ・カスティージョ政権時以降、首相は5年足らずで12人目となる。

首相には、前防衛相のルイス・アロヨ氏が就任した。アロヨ氏は陸軍での勤務が長く、防衛省傘下の国家防災庁(INDECI)の長官を務めた経験もある。同氏は、就任式の後、「2026年4月の総選挙までわずかな期間だが、ペルーの経済、政治、社会の安定を最優先課題として任務に取り組みたい」とあいさつした。

経済財政相には、前経済財政副大臣のロドルフォ・アクーニャ氏が就任した。政府機関の勤務が長く、経済財政省では公共予算局長を務め国家予算業務に精通している。

内相には、ホセ・サパタ氏が就任した。内務省傘下の国家警察に37年間勤務し、2025年12月まで公安担当内務副大臣を務めた。

バルカサル大統領は3月18日、地元ラジオに出演し、首相交代の理由について「デニセ・ミラジェス前首相は経済成長を優先する方針で行動していた。国民は治安対策の強化に期待しており、それに沿った人選を行う必要があった」と説明した。また、政治的な圧力による人事かとの問いに対し「各政党と常に意見交換を行っているが、今回の首相と大臣の交代については大統領として私自身の判断と権限で行ったもので、政党や議会からの圧力はかかっていない」と強調した。今後、さらなる閣僚交代はあるのかとの問いに対しては明言を避けた。

ペルー貿易協会(COMEX)のハイメ・デュプイ専務理事は、今回の人事について「新内閣には経済成長を維持する義務がある。首相に就任したアロヨ氏はINDECIでの経験があり、エルニーニョ現象対策など緊急事態に対応するための経験がある。経済財政相に就任したアクーニャ氏は経済財政省での経験が豊富で財政の安定性に期待できる」とコメントした(地元経済紙「ヘスティオン」3月18日付)。

(石田達也)

(ペルー)

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