欧州委、ギリシャのクリーン技術分野への総額4億ユーロの国家支援スキームを承認

(ギリシャ、EU)

ミラノ発

2026年03月17日

欧州委員会は2月24日、ギリシャによる総額4億ユーロのクリーン技術分野における製造能力拡大のための国家支援スキームを承認した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

本スキームは、再生可能エネルギーだけでなく、脱炭素化に資する技術を広く支援するEUのクリーン産業ディール政策の一環である「クリーン産業ディール国家補助枠組み(CISAF)」(2025年6月30日記事参照)の下で承認された。ギリシャのクリーン技術分野の製造能力拡大のための戦略的投資を支援するほか、重要原材料や鉱業分野の戦略的投資についても、EUのグリーン移行(Green Transition)の目標達成に貢献する限り、支援対象となる。

欧州委は、ギリシャの本スキームがネットゼロ経済への移行を加速し、クリーン産業ディールの実施のために重要な特定の経済活動の発展を促進する上で必要かつ適切と判断した。特にクリーン技術やその主要な特定部品、関連する重要原材料の生産を促進するとした。

本スキームによる支援はギリシャ全土の企業を対象に、補助金や税制優遇措置というかたちで提供され、2030年12月31日まで実施可能。具体的には、次のような部品や最終製品の製造に対する投資が支援の対象となる。

  • 電気自動車用バッテリー
  • 太陽光パネル
  • 風力発電タービン
  • ヒートポンプ
  • グリーン水素製造設備
  • 二酸化炭素回収・貯留(CCS)設備

また、これらの製造に必要な重要原材料の生産や回収・リサイクルも支援対象とされる。

本スキームは、ギリシャの開発省と民間投資総局が、環境・エネルギー省、エネルギー・鉱物資源総局と連携した結果、欧州委が承認した。開発省と環境・エネルギー省は、本スキームをエネルギー転換と産業政策を連携させる施策と位置付けている。クリーンエネルギーの生産だけでなく、国内製造基盤の強化や新たな雇用創出に加え、グリーン経済への移行、重要原材料の輸入依存低減、さらには環境負荷が少ない長期的な投資促進のための安定した環境整備が期待されるとした。

(井上友里、山本千菜美)

(ギリシャ、EU)

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