英国、データセンターなどの電力ネットワークへの接続優先を検討

(英国)

ロンドン発

2026年03月18日

英国政府は3月11日、戦略的需要に対応するための電力ネットワーク接続の加速について意見公募を開始した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。電力需要は、2050年までに現在の2倍以上に拡大すると見込まれている。現在、需要プロジェクトの電力ネットワークへの接続は先着順となっているが、近年の申請件数の増加と参入障壁の低さにより、遅延や停滞が生じ、実行可能な他のプロジェクトの進行を妨げている。政府は、国家にとって戦略的に重要と位置付けるプロジェクトを優先できる制度への見直しを提案している。2025年11月に公表した政策文書では、データセンター需要を管理し、最も戦略的かつ信頼性の高いプロジェクトのみ前進させる方針を示していた。また、市場に還元された容量を「人工知能(AI)グロースゾーン(AIGZ)」など戦略的に重要な案件向けに再配分する仕組みの構築も盛り込まれた。

政府が提案する措置は、次の点の達成を目的としている。

  • 投機的活動と過剰申請を最小限に抑え、需要接続プロセスの公平性・効率性を確保する。
  • AIGZを含む政府が特定した戦略的需要プロジェクトが利用可能なネットワーク容量に迅速にアクセスできる制度を整備する。
  • 需要接続の加速化という政府目標と、システムコストの適切管理およびエネルギー安全保障の維持とのバランスを図る。
  • 送電網・配電網を横断する戦略的需要接続について、可能な限り整合的なプロセスを確立する。

洋上風力関連部品に対する関税を撤廃

英国政府は3月10日、洋上風力製造に関連する部品に対する関税を撤廃すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。対象はローター、ブレード、ケーブル、補助システムおよび低電圧システムの製造に関連する33品目で(詳細は英国政府ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照)、2026年4月1日から適用となる。これにより、製造業者のコスト削減とクリーンエネルギー分野への再投資が可能になるとしている。1月14日に公表された、再生可能エネルギー支援スキームの差額決済契約制度(CfD)第7ラウンド(AR7)のポット3(着床式洋上風)およびポット4(浮体式洋上風力発電)の落札結果では、過去最大の計8.4ギガワット(GW)の洋上風力発電量が確保された(2026年1月22日記事参照)。

(野崎麻由美)

(英国)

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