パキスタン、2月のインフレ率は前年同月比7%で上昇傾向

(パキスタン)

カラチ発

2026年03月19日

パキスタン計画・開発省の統計局(PBS)は3月3日、2026年2月の消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)を前年同月比7.0%と発表した(添付資料図参照)。前々月の5.6%、前月の5.8%から上昇傾向にあり、2024年10月以来の水準に達した。中央銀行が想定する5~7%、また財務省が示していた6〜7%の見通しの範囲内で推移したものの、2026年の年明け以降の物価上昇圧力が強まっていることが確認された。前月からは1.2ポイントの上昇で、直近数カ月の上昇基調が続いた。

都市部では前年同月比6.8%の上昇となり、1月の5.8%から伸びが加速した。農村部も7.3%と同様の傾向を示し、両地域とも2025年(都市部1月2.7%、2月1.8%、農村部1月1.9%、2月1.1%)との比較では大幅な上振れとなっている。これにより、2025年7月~2026年2月の8カ月間の平均インフレ率は5.46%となり、足元の動きは再加速の傾向にある。

2026年2月のインフレ率を品目別にみると、水道・高熱エネルギー〔前年同月比9.65%(都市部10.51%、農村部7.60%)〕、教育(9.64%)、健康関連(7.19%)、食品(生鮮を除く)(6.91%)などが全体を押し上げている。政府はCPI発表から間もない3月7日、ガソリン小売価格の20%程度の引き上げを決定しており(2026年3月12日記事参照)、今後のさらなるインフレの加速が懸念される。

中央銀行のジャミール・アフマド総裁は1月末の記者会見で、「現会計年度後半にはインフレ率が再び7%を上回る局面が続く可能性がある」と言及しており、短期的には慎重な金融政策運営が続くとみられる。年明け以降の傾向として、物価は比較的落ち着いた推移を見せていた2025年から一転し、中東情勢悪化によるエネルギー価格の高騰や国際市況の変動が、物価に影響を及ぼす環境が続いている。

(糸長真知)

(パキスタン)

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