ジェトロ、メキシコに和歌山県企業の食品ミッションを派遣
(メキシコ、日本)
メキシコ発
2026年03月16日
ジェトロは3月3~5日にかけて、日本食品の販路開拓を目的に、和歌山県企業3社から成るビジネスミッションをメキシコ市に派遣した。参加企業は、果汁飲料メーカーの松尾、伝統酢を製造する丸正酢醸造元、梅干しや梅加工品を取り扱うマルヤマ食品。
ビジネスミッションの初日は、メキシコ国内で日本食材の流通を担う卸売事業者を訪問した。卸売事業者は「メキシコでは中間層や富裕層の購買力が高く、商品の価格帯が上がっても一定の需要が見込める」とした。また、梅ジュースを初めて試飲した卸売事業者は、「梅はメキシコの伝統調味料チャモイに近く、親和性が高い」と評価した。午後は、メキシコ資本のスーパーマーケットであるシティ・マーケット(City Market)やチェドラウイ(Chedraui)を視察。日本製品を扱う店舗も確認されたが、その多くは米国経由で日本食材が輸入されているという。
2日目は、メキシコのバイヤー4社との個別商談会を実施した。バイヤーから特に関心が集まったのは酢製品であり、「メキシコでは日常的に酢の消費量が多く、さまざまな料理に利用できそうだ」との声が寄せられた。果汁飲料に対しても、自然な味わいや、機械を使わず、手作業中心の製造工程・品質管理を評価する声があった。梅については、乾燥梅や練り梅など多様な形態で利用でき、調理の幅を広げる汎用(はんよう)性の高さが注目された。併せて、「塩分を控えめにした方がメキシコ人の嗜好(しこう)に合う」との指摘もあった。いずれの商品も消費者に受け入れられる可能性は十分あるとし、バイヤーは今後の仕入れに関心を示していた。
メキシコバイヤーに商品を紹介する和歌山県企業(ジェトロ撮影)
ミッションの最終日は、卸売事業者を訪問した。メキシコでは通関手続きの遅延や商品へのラベル貼付作業に時間を要し、発注から販売開始まで約5カ月かかる。そのため、賞味期限の長さが重要になると説明を受けた。また、パッケージにこだわる商品の場合、デザイン段階から成分表示に関する警告ラベル(注)を考慮に入れなければ、販売時に思いどおりのデザインにならない可能性があるとの助言があった。
参加企業からは、「自社商品が現地感覚と親和性が高いことを確認でき、一定の需要が期待できる」「ブランド性や製法、品質を生かした差別化を通じて高所得層向けの市場開拓も可能だと実感した」など、メキシコ市場に期待を寄せる声があった。
卸売事業者を訪問する様子(ジェトロ撮影)
(注)メキシコでは指定栄養成分(カロリー、糖分、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、ナトリウム)が基準値上限以上の場合、対象の食品・飲料の包装に当該栄養成分に関する警告表示を掲出する必要がある。詳細は2020年5月7日付地域・分析レポート、2025年8月4日記事を参照。
(野田菜月、山中真菜)
(メキシコ、日本)
ビジネス短信 11e81d7fd647628c






閉じる