タリク・ラフマン新内閣発足、ベテラン政治家や実業家出身者を閣僚に起用
(バングラデシュ)
ダッカ発
2026年02月26日
バングラデシュでは2月17日、タリク・ラフマン新首相就任の宣誓式が行われた。これにより、2024年8月に発足した暫定政権による統治が終焉(しゅうえん)を迎え、新しい内閣が発足した。ラフマン氏率いるバングラデシュ民族主義党(BNP)は、2月12日に行われた総選挙で3分の2以上の議席を獲得した(2026年2月16日記事参照)。
新内閣では、大臣26人、副大臣24人、首席補佐官10人(うち大臣級5人、副大臣級5人)が任命された(添付資料表参照)。経済関連分野の閣僚に関し、アミル・コスル・マフムド・チョードリー財務相兼計画相が国全体の政策に影響を及ぼすとみられる。チョードリー氏は2001~2024年に商業相を務めたほか、BNPの常任委員として経済分野の公約を主導してきた。商業相兼工業相兼繊維・ジュート相には、カンダケル・アブドゥル・ムクタディール氏が就任した。同氏はバングラデシュ・テリータオル・リネン製造輸出業者協会の元会長やダッカ商工会議所(DCCI)の理事を歴任した。繊維産業に精通するほか、ラフマン氏の母親で元首相のカレダ・ジア氏の顧問を務めた経歴を有する。同副大臣に任命されたムハンマド・ショリフル・アラム氏は石鹸(せっけん)会社の会長であり、両閣僚が製造業界の経営者という共通点を持つ。
イクバル・ハサン・マフムド・タク電力エネルギー・鉱物資源相は、この分野の専門家だ。2001~2006年に副大臣を務めており、20年ぶりに同省に戻ってきた。道路・橋梁(きょうりょう)相兼鉄道相兼海運相に任命されたシェイク・ロビウル・アラム氏は不動産会社の経営者で、BNPの若手リーダー格だ。他方、インフラ事業を主導する両大臣は不祥事で批判された過去を持つ。タク氏は2000年代に大臣を務めた後、汚職などの罪で懲役7年・禁錮2年の判決を受けた。アラム氏はテレビ局の放送技術者の殺人事件への関与を指摘され、2024年に一時BNPから除名処分を受けた。ラフマン首相が汚職撲滅を訴える中、透明性のある行政の舵(かじ)取りが期待される。
そのほか、BNP幹部のミルザ・ファクルル・イスラム・アラムギル氏が地方自治体・農村開発・協同組合相、サラウディン・アフメド氏が内相に起用された。民間航空・観光相には陶磁器や織物事業を展開するモンノ・グループ会長のアフロザ・カナム・リタ氏、同副大臣に貿易や建設事業を手がけるショウラブ・グループ会長のM・ラシドゥザマン・ミレット氏が就任した。
大臣の中にはカレダ・ジア元首相を支えたベテラン政治家と、実業家として成功した新しい政治家も名を連ねる。ムクタディール商業相は2月18日に早速、2026年11月に迎える後発開発途上国(LDC)からの卒業について、3年間の延期を申請すると述べた。この発言は卒業に向け準備してきた暫定政権とは異なる方向性だ。新しい政策が経済活動に与える影響を注視する必要がある。
(片岡一生)
(バングラデシュ)
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