バングラデシュ総選挙、BNPが3分の2以上の議席獲得、政党政治復活へ

(バングラデシュ)

ダッカ発

2026年02月16日

バングラデシュでは、2月12日に総選挙が行われた。2024年8月の政変以降、ムハンマド・ユヌス首席顧問率いる暫定政権が国を統治してきたが、国会議員は不在で、国民から選ばれた代表者による政治の復活が望まれていた。2008年を最後に、自由で公正な総選挙は行われておらず、18~35歳の有権者は実質的に初めて選挙に参加した。

総選挙では、女性枠の50議席を除く300議席が争われた(注)。51の政党が計1,981人の候補者を擁立した。その結果、バングラデシュ民族主義党(BNP)が3分の2を超える209議席を獲得し、次の政権を率いることが決まった。ジャマティ・イスラミ党(JI)は、過去最多だった1991年の18議席を大きく上回る68議席を獲得した。2024年8月の政変を主導した学生らで構成される国民市民党(NCP)は、6議席にとどまった。

同日実施された国民投票は、賛成多数(68.1%)を得た。(2025年11月14日記事参照)。政変を契機に暫定政権と政党間で合意した「7月憲章」で提示された4つの改革案について、国民の賛否が一括で問われた。賛成多数により、今後2期10年となる首相の任期制限や、比例代表制に基づき100議席を選出する上院の新設などについて、憲法改正の議論が進められる。

暫定政権のムハンマド・ユヌス首席顧問は12日、投票終了時刻(午後4時30分)を過ぎた後にコメントを発表し、平和的かつ秩序ある環境の中で総選挙を終えられたことを喜んだ。また、14日に記者会見を行ったBNPのタリク・ラフマン議長は「この勝利は民主主義を志し、そのために犠牲を払った人々による苦労の賜物だ。今こそ、それぞれの立場から腐敗との闘い、法と秩序の維持、説明責任の確保に貢献しよう」などと述べ、選挙関係者の努力とBNPの勝利に感謝した。

BNPは、既に組閣に向けた準備を進めている。新首相に就任予定のタリク・ラフマン氏の宣誓式は、2月17日に執り行われる予定だ。これにより、政党政治が復活する。

(注)1選挙区で候補者が選挙期間中に死亡したため、実際には299選挙区で選挙が行われた。選挙管理委員会が官報を発行した2月13日時点で、当確が判明したのは297議席。残り2議席は、候補者が係争中であり判決後に確定される。

(片岡一生)

(バングラデシュ)

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