メキシコ政府、キューバへ人道支援のための生活物資供給を表明

(メキシコ、米国、キューバ)

メキシコ発

2026年02月04日

メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は1月30日の早朝記者会見で、米国が1月29日に発表した、キューバに石油を販売する国からの輸入品に対して追加関税を課すことを可能にする大統領令(2026年2月2日記事参照)に関する声明を発表した。

シェインバウム大統領は、「メキシコは主権と国民の自由な意思決定という原則をメキシコの外交政策および国際法の柱として明確に再確認する」とし、この大統領令に対して、「大規模な人道的危機を引き起こし、キューバ国民の生活に直接的影響を与える可能性がある。国際法の尊重と当事者間の会話を通じて回避すべき状況だ」と懸念を表明した。また、「外務相に対して、米国の大統領令に関する正確な内容把握に努めるとともに、キューバ国民の人道的危機を回避すべきであることを伝えるため、米国国務省と直ちに連絡を取ることを指示した」と述べた。しかし、キューバへの石油供給については「当然ながらメキシコ自身の防衛も考慮しつつ、人道支援を行うためのさまざまな代替的支援を模索する」とした上で、「キューバ国民に対する連帯を表明する」と強調した。さらに、1月29日の米国のトランプ大統領との電話会談においては、「キューバに関する言及はなく、午後(大統領令の)発表があった」とし、事前に通知されていなかったことを明かした。

2月1日のソノラ州グアイマスでの式典において、シェインバウム大統領は「メキシコ政府が今週、キューバへの人道支援物資(食糧・生活用品・基礎物資など)を、海軍省を通じて送る計画がある。一方で、キューバへの石油供給については外交ルートでの解決を図る」と述べた。また、「キューバ国民への石油を供給するために、あらゆる外国的手段を模索する。これは政府の問題ではなく、キューバにおける人道的危機を回避するための支援である。(この問題が解決されるまでの間)メキシコは食糧・支援物資をキューバに送るつもりだ」とし、米国との関係に鑑み、石油供給ではなく人道支援における物資の供給を行うことを表明した。

(阿部眞弘)

(メキシコ、米国、キューバ)

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