日本企業の課題解決にインド学生の知恵、「Talent for Japan Contest」発表会を開催

(インド、日本)

知的資産部高度外国人材課

2026年02月05日

ジェトロは1月21日、日本企業の事業課題に対する解決策をインドの学生から募る「Talent for Japan Contest」の成果発表会を東京で開催した。当日は、会場およびオンライン合わせて約150人が参加した。

本コンテストは、海外学生を応募対象にした企業の課題解決策提案というジェトロ初の試みだ。実施にあたっては、「海外大学ディレクトリー(注)」掲載校の中から、日本企業6社の課題解決にマッチした学部を有するインドの主要17大学を選定し、公募を行った。プレゼン動画と資料による500件以上の提案が寄せられ、現地有識者による1次審査と、課題を提供した日本企業による2次審査を経て、優勝者として選ばれた8大学11人の学生が初来日した。日本企業の課題は、AI・DXソリューションから市場開拓・製品開発まで幅広い(添付資料表参照)。

学生らは発表会前日に各社を訪問し、現場視察や当日の発表に向けた打ち合わせや課題解決策のブラッシュアップを行った。発表会では企業担当者と学生が共に登壇し、課題の背景から解決策の提案、今後の展望まで熱意ある発表が繰り広げられた。登壇した受発注バスターズ取締役CTOの秋山真咲氏は「これまで悩んできた『身体知のデジタル化』に光が見えた気がする。実現に向けプロトタイプ作りをともに進めたい」と述べた。また、東亜ソフトウェア取締役執行役員の岩西俊哉氏は「包括的な提案に驚いた。自社データと彼らの提案モデルによる精度検証を行い、将来はインドや世界市場をともに開拓するパートナーを目指したい」と意欲を示した。

写真 企業訪問の様子(左:東亜ソフトウェア、右:石原産業)(ともにジェトロ撮影)

企業訪問の様子(左:東亜ソフトウェア、右:石原産業)(ともにジェトロ撮影)

写真 課題解決策の発表の様子(左:ゲームベースドラーニング、右:受発注バスターズ)(ともにジェトロ撮影)

課題解決策の発表の様子(左:ゲームベースドラーニング、右:受発注バスターズ)(ともにジェトロ撮影)

写真 (左)課題解決策の発表の様子(服部工業)、(右)ジオグリフ代表と課題解決策を発表した学生(ともにジェトロ撮影)

(左)課題解決策の発表の様子(服部工業)、(右)ジオグリフ代表と課題解決策を発表した学生(ともにジェトロ撮影)

ゲームを通じた学びを提供するゲームベースドラーニングが選定した優勝者であるルパンカン・マズムダルさん〔国立インド工科大学グワハティ校(IITG)電子電気工学専攻、学部3年〕は「調和、規律、カイゼンといった日本の価値観に感銘を受けた。これにインドの技術力と革新性を融合させるフレームワークを構築した。両国の学習者が共通のプラットフォームでともに成長できる教育事業の創出に貢献したい」と語った。同社代表取締役の首藤大介氏は、早くも優勝者2人との世界レベルのEdTech製品化に向けた、共同開発協議の調整を進めていると明らかにした。

データ可視化システム開発などを手掛けるジオグリフが選定した優勝者のサイナバ・モダックさん(私立アミティ大学ノイダ校コンピュータサイエンス工学専攻、学部3年)は「ユニークで新たなこの取り組みは、日印間の連携を強化し、両国の学生や企業に新たな機会を生み出すと感じている」と述べた。

(注)ジェトロは、日本との関係構築に前向きなインド73大学をはじめとする南西アジアの大学の情報を「海外大学ディレクトリー」として取りまとめ公開している。日本企業は、ジェトロ海外大学コネクションデスクを通して、同ディレクトリー掲載校とオンランで面談が可能。詳細はジェトロウェブサイトの「海外大学コネクションデスク」参照。

(大滝靖子)

(インド、日本)

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