「2025年中国自動車特許データ統計分析」が発表

(中国)

上海発

2026年02月06日

中汽信息科技(注1)は1月27日、「2025年中国自動車特許データ統計分析」(以下、分析、注2)を発表した。同分析によると、中国における2025年の自動車特許公開件数は28万8,600件となり、前年比3.96%減少した。このうち、発明特許の割合は上昇した一方、実用新案は9万4,300件に縮小した。業界全体として、高付加価値特許の育成を重視する傾向にあり、研究開発のリソースを電動パワートレイン中核システムや高度自動運転技術およびその基盤となるコア技術などへ集中的に投入する傾向が強まっているとした。

同分析によると、2025年の完成車メーカーの特許公開件数は前年比1.98%減少した一方、部品メーカーは1.87%増加した。部品メーカーで増加した主な要因として、動力電池分野が牽引したことが挙げられている。寧徳時代(CATL)や蜂巣能源(SVOLT)など同分野のトップ企業は、技術革新を重要戦略として位置付け、研究開発投資を引き続き拡大している。一方で、完成車メーカーおよび一部の伝統的大手部品メーカーでは「内巻(注3)」などによる経営コスト削減圧力の影響を受け、研究開発投資に対して慎重になったことから、特許公開件数が減少したという。

また、技術分野別では、新エネルギー車(NEV)とインテリジェントコネクテッドカーが合計で全体の約50%を占めた。このうち、新エネルギー車分野の特許件数は前年比3.04%増加した一方、インテリジェントコネクテッドカー分野は5.42%減少した。製造・組み立て、車体および車体付属品、車載電化製品などの従来型技術分野については比較的安定した推移を示しているとした。

2025年の新エネルギー車分野における特許技術の分野別の件数では、動力電池システムが51.40%で圧倒的に首位を占め、充電システム(15.32%)、モーター駆動システム(7.75%)と続き、これら3分野で全体の7割以上を占めた。一方で、車両共通技術、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)は、4~6%となった。また、パワーコントロールユニット(PCU)やEVシャシーなどの重要技術領域は依然として2%前後にとどまり、特許を継続的に蓄積する段階にあることを反映しているとした。

インテリジェントコネクテッドカー分野では、スマート化技術特許の公開割合がさらに上昇し、技術発展の主軸は引き続き単一車両のスマート化能力向上に置かれている。分野別にみると、インテリジェントセンシングが18.26%、車載ソフトウエアプラットフォーム技術が16.45%、スマート車両統合技術が15.16%、実行制御技術が12.71%、コネクテッドカー技術が12.57%を占め、これらの合計は全体の70%を超えた。

(注1)中国自動車技術研究センターが設立した国家ハイテク企業。

(注2)中国語表記は「中国汽車専利数据統計研究報告」で、ここでいう「専利」は、日本の特許(発明)、実用新案、意匠に当たる。

(注3)「内巻」とは過度な競争を指す。近年、特に価格競争の激しい中国国内の自動車市場などにおいて問題視されており、産業界からは解決に向けた提案も行われている(2025年6月9日記事参照)。

(陳貝蓓)

(中国)

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