2025年の飲食店売上高指数は前年比0.6%増、競争激化やコスト増で苦戦
(シンガポール)
シンガポール発
2026年02月12日
シンガポール統計局の発表(2月5日)によると、同国の飲食サービスの売上高指数は2025年に前年比0.6%増にとどまった。分野別では、ケータリングが13.8%増と好調だったものの、レストランが3.5%減少した(添付資料表1参照)。国内の飲食事業者を取り巻く環境は、新規参入企業の増加に伴う競争激化や経営コストの負担増など厳しさを増している。
会計企業規制庁(ACRA)の最新統計によると、2025年の飲食サービス分野の事業者の新規設立は4,103社と前年比8.1%増加し、過去最高になった。一方、同年に清算した飲食サービス分野の事業者は3,074社と0.9%増加した。清算社数は2020年以降、増加が続いており、国内の飲食業界は新旧の入れ替わりの勢いが増している。
ガン・キムヨン副首相兼貿易産業相は2025年11月5日、国会質問に対する書面回答で、2025年1月~10月23日までに清算した飲食サービス事業者の63%が、設立して5年以内の企業だったと述べた。このうち82%は、毎年の税申告で利益を一度も申告していなかった。
地場英字紙ビジネス・タイムズによると、シンガポール・レストラン協会(RAS)は2026年1月19日、飲食業界が「運営コストの増加、人材の逼迫や競争の激化に直面している」と述べた。その上でコスト負担を軽減するため、2月12日に発表予定の2026年度政府予算で、外国人雇用税(注)の廃止を盛り込むよう訴えた。また、過剰な店舗賃料の引き上げに対して、賃料の引き上げ幅を設定するなど何らかの政府の介入を求めた。
小売売上高指数、時計・宝飾品や娯楽品が好調、百貨店は低迷
一方、統計局によると、2025年の小売売上高指数(自動車を除く)は前年比1.9%増と、前年のマイナスからプラスに転換した(添付資料表2参照)。分野別では、時計・宝飾品が11.1%増、娯楽品が7.7%増だった一方、百貨店は1.9%減だった。百貨店は2年連続のマイナスとなった。
(注)外国人雇用税は、低熟練外国人労働者〔ワークパミット(WP)保持者〕と中熟練外国人労働者(Sパス保持者)の雇用主に課せられる。
(本田智津絵)
(シンガポール)
ビジネス短信 913ff33461f3aecb




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