米テスラ、2025年は減収減益、「モデルS・X」の生産停止を表明
(米国)
ニューヨーク発
2026年02月06日
米国電気自動車(EV)メーカーのテスラは1月28日、2025年第4四半期(10~12月)および2025年通期の決算を発表
した。2025年通期の売上高は948億ドルと、前年から3%減少した。エネルギー・貯蔵事業、サービス・その他事業はそれぞれ27%、19%増加した一方で、主力の自動車事業は10%減少した。車両納入数の減少と、自動車規制クレジット(注1)売却収入の減少が要因とされる。また、企業価値などを示す調整後EBITDA(注2) は全事業合計で146億ドルとなり、前年より9%減少した。
中国での国内需要の低迷、米国でのEV税額控除の撤廃や環境規制の緩和などを背景に、テスラの主要市場である両国でのEV販売は低迷している。自動車産業に関する調査会社マークラインズの発表によると、2025年の中国と米国におけるテスラ販売台数はいずれも前年比7%減少し、中国で85万台、米国で59万台にとどまった。
また、テスラは決算説明の中で、高価格帯モデルの「モデルS」および「モデルX」について、生産を停止する方針を明らかにした。両モデルの生産拠点であるカリフォルニア州フリーモント工場では、人型ロボットの「オプティマス」を生産する予定だ。さらに、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は「未来は自動運転だ」と述べ、テキサス州オースティン市で安全監視員なしでの乗車テストを実施したと発表。2026年第1四半期から、自動運転機能の販売モデルを完全にサブスクリプションベースに移行し、足元での利益率向上要因とすることも公表した。
自動運転技術に関しては、連邦政府が推進する姿勢を示している。2025年4月には自動運転車(AV)の実用化に向けた枠組み構想を発表(2025年4月30日記事参照)。その後、AVの実装が可能となるよう、連邦自動車安全基準(FMVSS)の見直しに向けた検討作業を進めている。
(注1)燃費・排ガス基準などに基づき自動車メーカーに付与されるもので、テスラはこれを他社に販売することで利益を得てきた。
(注2)利払い前・税引き前・減価償却前利益(Earnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization)。
(大原典子)
(米国)
ビジネス短信 8b230f09c3388d4e




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