米・コロンビア首脳会談が実施、麻薬対策など協議し緊張緩和へ

(コロンビア、米国)

調査部米州課

2026年02月06日

米国のドナルド・トランプ大統領とコロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は2月3日、米国の首都ワシントンで首脳会談を行った。従前から両首脳は麻薬対策などを巡り対立していたところ、ベネズエラでの米国の軍事作戦に対してペトロ大統領が非難したことで、緊張が高まっていた。しかし、2026年1月7日に実施された電話会談で対面での首脳会談が約束され、今般実現に至った(2026年1月19日記事参照)。両者にとって、初めての対面での会談となった。

首脳会談では、米国への麻薬対策やベネズエラ問題について協議された。会談後、トランプ大統領は「とても良い会談ができた」と述べ、ペトロ大統領についても「素晴らしい人物」と評した。ペトロ大統領も「前向きな会談だった」とし、両者ともに今回の会談を肯定的に捉えている。

麻薬問題に関連してペトロ大統領は、コロンビア北東部とベネズエラ西部の経済活動が活発になれば麻薬密売は減少するだろうと述べた。コロンビア側が実行してきた具体的な麻薬対策として、流通段階での摘発・押収を大幅に強化してきたことを強調。ペトロ政権発足の2022年以降、塩酸コカインの押収量は2,700トン以上を記録していることが紹介された。一方で、小規模な農家の強制的な根絶は貧困と暴力を繰り返させるだけであるため、違法薬物供給網の上層部に位置する者を狙う方針を明確にした。

また、ベネズエラの再活性化に関して、ガス、石油、クリーンエネルギー分野でコロンビアとベネズエラの国境地帯の経済再活性化を図ることをトランプ大統領に提案した。

コロンビア国内の論調としては、融和的な雰囲気が示され、短期的な緊張緩和につながったことを評価する声がある。一方で、即時の制裁(注)解除がなされず、具体的な成果が乏しいとの意見も一定数存在している。

(注)コロンビア政府高官の米国入国ビザの停止や米国内資産の凍結などの制裁措置が取られている。

(佐藤輝美)

(コロンビア、米国)

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