2025年のGDP成長率は前年比0.3%、2026年4月総選挙への影響も
(ハンガリー)
ブダペスト発
2026年02月12日
ハンガリー中央統計局(KSH)は1月30日、2025年第4四半期(10~12月)および通年の実質GDP成長率を発表した(プレスリリース
)。同発表によると、第4四半期のGDP成長率は前期比0.2%、前年同期比0.5%となり、2025年通年では前年比0.3%のプラス成長となった(いずれも季節調整済み)。KSHによると、過去14四半期のうち、5四半期で成長、8四半期で減少、1四半期で横ばいとなり、変動が続いている。
KSHは第4四半期の成長要因として、サービス業(特に、金融・保険、卸売・小売業)と建設業を挙げた一方、工業生産の低迷が成長を抑制したとした。直近の月次データでは、工業生産は新型コロナ禍以降の最低水準に落ち込んでいる。
ナジ・マールトン国家経済相は自身のフェイスブックへの投稿で、長期化する(ロシア・ウクライナ)戦争、厳しい外部経済環境、EU競争力の低下、外需の低迷が成長を抑制したと指摘した。一方、最低賃金引き上げや業種別賃上げ、家族向け所得税控除などの政策が内需を支えたことで、2025年は消費が約5%拡大し、GDP成長率を2ポイント近く押し上げたと強調した。同相は「政府の対策がなければ、ハンガリー経済は景気後退に陥っていただろう」と述べた。
ブダペストに拠点を置く政治調査分析のシンクタンクであるポリシー・ソリューションズのビーロ=ナジ・アンドラーシュ所長は1月30日、ハンガリー国際報道協会主催の記者会見において、2026年4月12日の総選挙で接戦が予想される中、経済状況は有権者の感情を大きく左右し、同総選挙の結果に影響を与える可能性があると指摘した。同所長は、16年間政権を担うハンガリー市民同盟(フィデス)とキリスト教民主国民党(KDNP)の与党連合にとって、過去の選挙では前年の経済成長率が良好だった(2013年:約2.0%、2017年:約4.1%、2021年:約7.2%)ことも有利な要素の1つだったと述べた。現時点では勝敗の予測は困難であり、総選挙では与党連合が政権を維持できるかどうかが注目される。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー)
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