2025年GDPはプラス成長を維持も、4年連続で成長率が鈍化
(メキシコ)
調査部米州課
2026年02月27日
メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)は2月23日、2025年第4四半期(10~12月)の産業分野別実質GDP成長率
(注)を発表した。GDP全体では、前年同期比1.8%、季節調整済み前期比は0.86%だった。2025年通年では、前年比0.6%とプラス成長は維持したものの、4年連続で成長率が鈍化する結果になった。
第4四半期の前年同期比成長率を産業別にみると、農牧・林業・水産は7.2%、鉱工業は0.4%、サービス産業は2.2%といずれもプラス成長となった(添付資料表1参照)。季節調整済み前期比では、農牧・林業・水産はマイナス1.45%、サービス産業は0.92%で、鉱工業は0.89%と前期からの回復を見せた(添付資料表2参照)。
鉱工業の内訳をみると、製造業が前年同期比マイナス0.7%だったが、前期比では0.08%となった。製造業のうち輸送機器製造業はマイナス7.8%となり、通年でもマイナ5.6%と主要市場の米国における追加関税措置も影響したとみられる。2025年の自動車(大型バス・トラックを除く)生産台数は前年比マイナス0.9%、輸出台数もマイナス2.7%だった。建設業は前年同期比4.3%、前期比4.30%と回復した。2026年に開催されるサッカーワールドカップに向けたインフラ整備などが後押ししたとみられるが、通年では前年比マイナス1.0%となった。
サービス業の内訳をみると、卸売業が前年同期比マイナス0.8%、通年では前年比マイナス4.5%だった一方、小売業はそれぞれ4.6%、4.3%と好調だった。卸売業も前期比では1.70%増と一定の回復がみられる。ビジネス支援サービスは不調が続いていた2024年からの回復が続いており、通年で11.5%のプラス成長となった。
メキシコ中央銀行は2月26日に発表した四半期レポートで、2026年のGDP成長率見通しを1.6%、2027年は2.0%と予測した。民間消費が徐々に拡大する一方、投資は2026年7月の米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の見直しの不確実性により、2026年の前半は低調に推移、輸出は米国の製造業生産の見通しに沿って、緩やかな伸びにとどまる見込みとした。シンクタンクのメヒコ・コモ・バモスは2月23日のレポート
で、継続的な成長をするには、「プラン・メキシコ」に基づいた官民共同投資による生産能力の強化や、研究開発による労働生産性の向上も必要だと指摘した。
(注)INEGIは、2023年第2四半期(4~6月)から国民経済計算の基準年を2013年から2018年に変更したため、数値が過去にさかのぼって修正されており、2023年第1四半期(1~3月)以前の実質GDP成長率(2023年5月29日記事参照)の数値とは継続性がない。
(加藤遥平)
(メキシコ)
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