米ヒューストンの韓国系スーパーマーケットで和牛プロモーションイベントを開催
(米国)
ヒューストン発
2026年02月17日
ジェトロは2月8日、米国テキサス州ヒューストンにある韓国系スーパーマーケットHマート
で、米国の農林水産物・食品輸出支援プラットフォーム事業の一環として「テイスト・ジャパン・イン・テキサス」を開催した(注1)。
このイベントは、日本食文化が急速に広がりつつあるテキサス州各都市で、日本産の和牛やブリ、菓子類などを使った料理を来場者に提供するなど、日本食の周知・浸透や需要の掘り起こしを目的としている。
Hマートは、ニュージャージー州に本社を置くハナルムグループが全米97店舗を展開するアジア食品専門のスーパーマーケットチェーンだ。同社のウェブサイトによると、テキサス州にはヒューストン近郊に3店舗、ダラス近郊に3店舗、オースティン近郊に2店舗ある。多くのHマート店舗では韓国食品だけでなく、日本食品も幅広く取り扱われている。
Hマート・ケイティ店の外観(ジェトロ撮影)
本イベントはヒューストン都市圏西部に位置するケイティ市の店舗で開催された。ケイティ市が位置するフォートベンド郡の人口95万8,434人(2024年7月時点推定)のうち、アジア系人口の割合は23.2%と、テキサス州全体の6.4%と比べてかなり高くなっている。Hマートのあるショッピングプラザには、日本、韓国、中国、タイなどアジア系のレストランが並んでいる。
店内の奥にある肉製品の販売コーナーに特設されたジェトロのブースでは、日本産の和牛を薄切りにして、その場で焼いて買い物客に試食を提供した。アジア系をはじめ、白人やヒスパニック系の買い物客もブースに足を止めて和牛を試食していた。
ジェトロの特設ブースで和牛を試食する買い物客(ジェトロ撮影)
試食者を対象としたアンケート調査結果によると、アンケート回答者80人のうち30%にあたる24人が過去に日本産の和牛を購入したことがあり、オーストラリア/米国産和州牛を購入したことがある15人(18.8%)を上回った。過半の41人は「購入したことがない」と回答した(添付資料図1~3参照)。日本産の和牛はある程度認知されていることが分かる。
和牛の味や品質について、回答者80人のうち78.8%(63人)が5段階評価(5が最高)で「5」を選択した。前述の「購入したことがない」回答者41人に限ると、「5」と評価した割合は85.4%(35人)とさらに高く、和牛需要拡大の可能性が垣間見られる。一方、和牛の購入決定に最も影響する要因(複数回答)について、回答者80人のうち62.5%(50人)が「価格」を挙げた。これは2位の「マーブリング・グレード(霜降り等級)」(32.5%、26人)を大きく上回った。和牛の普及には、価格が大きな要素となることが分かる。
ジェトロブース近くにはパック詰めの和牛ステーキカットが置かれ、試食者がすぐに購入できるようになっていた。価格を比較すると、日本産和牛の価格は1ポンド(500グラム弱)あたり99.99ドルで、Hマートで販売されている牛肉で最も高い米国産和州牛(注2)の価格(1ポンドあたり64.99ドル)の約1.5倍だった。
他の肉製品と比べて高額ではあるが、店舗では、試食後に和牛を購入していく買い物客が2~3組見られた。ステーキやバーベキューを中心に1人当たりの肉消費量が全米最大といわれるテキサス州で日本産和牛を広げていくことができるのか、農林水産物・食品輸出支援プラットフォーム事業では、今後も同州でプロモーションを実施していく予定だ。
(注1)2023年度が初開催で、2025年度が3回目となる。2025年度の事業では、Hマートでの本イベントのほか、2025年8月~2026年1月に同州のオースティン、ヒューストン、ダラス、サンアントニオにある日系スーパーマーケットを巡回して開催された。
(注2)日本の和牛(主に但馬牛)と米国のブラックアンガス牛を交配し、米国の環境で肥育した高級牛肉。
(キリアン知佳)
(米国)
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