新国会議長のバルカサル氏が暫定的にペルーの大統領に就任

(ペルー)

リマ発

2026年02月20日

ペルーで2月18日、ホセ・ヘリ氏の大統領職解任に伴いペルー議会において選挙が行われ、ホセ・バルカサル議員が同日に暫定的に大統領に就任した(2026年2月18日記事参照)。2026年4月に総選挙が実施され、7月28日に新たな大統領が就任するため、任期は5カ月と9日間となる。憲法では大統領が失職した場合、副大統領、国会議長の順で就任する。罷免されたディナ・ボルアルテ元大統領の後任として、ヘリ氏が国会議長として暫定で大統領に就任(2025年10月)していたことから、今回は議長選挙を実施し、新議長が後任となる対応が取られた。

バルカサル氏は、2022年に罷免されたペドロ・カスティージョ元大統領と同じ急進左派ペルー・リブレ(ペルー自由:PL)党に所属している。選挙後、バルカサル氏はプレスに対し、「私はPL党の議員だが同党の党員ではないし、他党の党員でもない。選挙では左派右派を問わず多くの議員の支持を受け当選した。大統領としての私の最初の任務は各政党、経済団体の話を聞くことだ。対話とコンセンサスを軸に仕事を進めたい」と話した。任期中に取り組む重要課題として、1.透明な選挙の実施、2.治安対策強化、3.好調なマクロ経済の堅持の3点を挙げた。

バルカサル氏は83歳の弁護士で、ランバイェケ高等裁判所の判事やランバイェケ弁護士学校長を務めた経験がある。2021年から議員を務める。

経済団体は、経済政策に継続性が確保されるか注視する。ペルー工業協会(SNI)、ペルー貿易協会(COMEX)、ペルー輸出業組合(ADEX)の幹部は、バルカサル氏の任期が短いことから、経済財政相、通商観光相、生産相、外相などの主要ポストについてはヘリ政権の閣僚経験者が継続することも選択肢になり得るという考え方で一致している。バルカサル氏はプレスに対し、ヘリ前政権の閣僚経験者とも話をして検討する意向を示している。

バルカサル氏は2023年、議会で児童や青少年の結婚を容認するべきだと発言するとともに、児童が早期から性的関係を持つことは将来において心理的に良いとの考えを示して強い批判を受けた。地元ラジオ局のインタビューに対して2026年2月19日、「その考えについて今も変わりはない」と発言した。

また、ランバイェケ弁護士学校は2024年に横領の疑いで同氏を追放しており、今回の就任決定について「深い懸念と悲しみがある」との声明を発表した。

(石田達也)

(ペルー)

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