タイ商務省、EU向けCBAM輸出増加を報告

(タイ、EU)

バンコク発

2026年01月20日

タイ商務省・貿易政策戦略局(TPSO)は1月5日、EU向け輸出のうち、炭素国境調整メカニズム(CBAM)の対象品目の輸出額(CBAM輸出)が、2025年1~10月の間、前年同期比で54.7%増加したと発表した。

TPSOによると、EUは2024年に世界から、1,072億8,000万ドル相当のCBAM対象品目を輸入。総輸入額の4.6%を占める。一方、同年における、タイのEU向けCBAM対象品目の輸出額は3億6,393万ドルで、タイの世界全体へのCBAM対象品目の輸出額(71億5,000万ドル)の5.1%に相当する。

タイからEUへ輸出される主なCBAM対象品目は、鉄鋼とアルミニウムだ。2025年1~10月のEUへのタイの鉄鋼輸出は3億ドル(タイのEU向けCBAM輸出の84.5%に相当)で、アルミニウムは5,647万ドル(同15.5%)。残りのCBAM対象品目であるセメントや肥料、電力、水素の輸出は僅少としている。

TPSOのナンタポン・チラレルトポン局長は、タイ政府のCBAM対応として、規制動向の監視、民間への情報発信、温室効果ガス(GHG)排出量データの準備などの取り組みを強調。また、タイ政府が導入を検討中の気候変動法(2025年12月15日記事参照)の施行を通じて、GHG排出量を管理するための国家枠組みを確立する方針を示した。

さらに、ナンタポン局長は経済界に対して、環境に配慮した貿易の潮流に適応するため、次の行動を促した。

  1. CBAMの要件に準拠したGHG排出量の測定・報告・検証(MRV)システムの開発・導入
  2. エネルギー効率の向上、再生可能エネルギーの利用拡大、低炭素技術と生産効率向上への投資など
  3. 炭素コスト管理のためのグリーン調達方針の導入
  4. 炭素排出量を測定・監視するための炭素会計システムの構築、信頼性の高い炭素クレジット・メカニズムの活用

(藪恭兵、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ、EU)

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