山東省、高齢者介護施策発表、在宅・地域サービスの質の向上を推進
(中国)
青島発
2026年01月21日
中国山東省政府は2025年12月30日、「在宅・地域介護サービスの質の高い発展を推進するための若干の施策
」を発表した。高齢者の在宅・地域介護サービスの質の向上を推進し、高齢者の多様なニーズに対応することを目的としている(注1)。
同施策では、2027年末までに、省内の家庭養老ベッド(在宅介護用ベッド)を10万床以上に増加させる方針を示した。また、主な取り組みとして、施設整備、サービス提供、発展の質と効率の向上、リソース確保(要素保障)の4分野19項目を掲げている。
施設整備では、行政末端の「郷・鎮(街道)」レベル(注2)において、2029年末までに延床面積600平方メートル以上の「地域高齢者介護サービスセンター」の整備を目指す。同センターは、専門的な介護、訪問支援、配食サービスなどの機能を備える。また、都市部の社区(コミュニティ、注3)単位では、延床面積300平方メートル以上の介護サービス施設を少なくとも1カ所以上設置する。
サービス供給の強化では、2029年末までに、コミュニティに密着した小規模型・分散型の介護サービス機関を省内に600カ所整備するほか、認知症高齢者に配慮した「フレンドリー・コミュニティ(友好社区)」を150カ所に拡大する(注4)。
発展の質と効率の向上では、市場メカニズムの活用を強調し、不動産管理会社や家事代行サービス企業などの民間企業が在宅・地域介護サービスに参入することを奨励する。併せて、スマート介護サービスプラットフォームの機能を強化し、介護ビジネス専用のオンラインプラットフォームを構築する計画となっている。
要素保障では、資金や土地などのリソース確保に向け、省レベルで介護施設の配置計画に関する指針を策定し、整備や立地選定の基準を明確化する。財政・金融支援も強化し、介護金融政策の最適化を通じて、在宅・地域介護サービスに取り組む民間事業者の育成を支援する方針だ。
(注1)中国では高齢者向けサービスとして在宅介護の占める割合が高く、地方政府による高齢者サービス整備計画においても在宅介護の比重が高い(2025年1月7日付地域・分析レポート参照)。
(注2)中国の行政区分は、省級、地級、県級、郷級(郷・鎮・街道を含む)の4つの階層で構成される。
(注3)都市部において、郷級(街道)の下に位置する基礎的な住民自治組織。
(注4)認知症高齢者に対応した社区の運営事例については2023年10月10日記事参照。
(張雪雯)
(中国)
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