米シカゴ連銀経済報告、11月後半~12月の経済活動はほとんど変化なし

(米国)

シカゴ発

2026年01月19日

米国連邦準備制度理事会(FRB)が1月14日に公表した地区連銀経済報告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ベージュブック、注1)の中で、米国中西部の一部地域(注2)を管轄するシカゴ連銀は、11月後半から12月にかけての同地域の経済活動について、報告期間中ほとんど変化がなかった(little changed)と報告した。関係者は、今後1年間は経済活動のわずかな減少を予想している。

同地域の経済活動を分野ごとにみると、雇用は横ばい(flat)となった。関係者は、今後1年間はわずかな増加を見込んでいる。関係者によると、離職者の補充のみを目的とした採用が頻繁に行われており、採用を行っている企業においても労働力の確保の状況に変化はほとんどみられず、労働者確保の困難さを指摘する声はごく少数とのことだ。賃金と福利厚生費は控えめに(modestly)上昇した。

個人消費は、わずかに(slightly)増加した。自動車を除く小売支出は小幅に増加した。ホリデーシーズンの売上高はおおむね予想どおりだったが、2025年11月の支出の伸びは12月よりも強かった。新車販売台数はわずかに増加したが、ディーラーは消費者が買い替えを遅らせ、車両を長く保有する傾向が強まっていると指摘した。

企業支出はわずかに減少した。設備投資は若干減ったが、関係者は来年度にはわずかな増加を見込んでいる。トラック輸送需要は全体として横ばいで、運賃は引き続き低調となった。貨物輸送業界のあるコンサルタントは、2026年には低収益によって一部の小規模輸送事業者が廃業に追い込まれる可能性があると予想した。

製造業の需要は控えめに減少した。鉄鋼販売はわずかに減少。各種産業からの需要減により、金属加工品の受注は緩やかに減少した。機械需要も減少した。一部の製造業者は、金属や希土類鉱物を含む原材料の調達リードタイムの長期化や不足を指摘した。

2025年の地区内での農業所得は、2024年度と同水準となり、事前予想を上回った。関係者は、最近の連邦政府による財政支援の発表について「慎重ながら楽観的」な見方を示した。しかし、投入コストが高止まりしているため、関係者は2026年の作物経営において利益率が厳しいと予想しており、一部では政府支援によって需要が増え、投入コストがさらに押し上げられるのではないかと懸念している。

個々の調査対象項目ごとの詳細は添付資料表参照。

(注1)連邦公開市場委員会(FOMC)の開催に先立ち、年8回公表されており、銀行からの報告やビジネス関係者などの声を基にまとめたもの。

(注2)アイオワ州、イリノイ州北部、インディアナ州北部、ウィスコンシン州南部、ミシガン州南部。

(星野香織)

(米国)

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