大連ハイテクパーク、データ産業の質の高い発展を促進、「信頼できるデータ空間」構築に補助金支給

(中国)

大連発

2026年01月16日

中国遼寧省大連市に位置する大連ハイテクパーク(注1)は2025年12月26日、「大連ハイテクパークにおけるデータ産業の質の高い発展促進に関する若干の政策(試行)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公表した。同政策は「デジタル大連」(注2)建設の加速化とデジタル経済の新たな原動力の育成・強化のために制定されたもので、実施期間は2026年1月1日から2028年12月31日までとなる。

同政策の対象は大連ハイテクパークに入居しているデータの収集・集約、計算・保存、流通・取引、開発・利用、セキュリティー管理およびデータインフラ整備などのデータ産業関連分野を取り扱う企業となっている。同政策の支援分野は、データ流通・活用のインフラ整備、データ技術のイノベーション能力、データ要素の流通と取引(応用イノベーションおよび産業との融合、デジタル化転換)、データ専門人材の育成などだ。

同政策の主な支援措置としては、補助金・奨励金の支給や賃料の減免などがある。補助金としては、信頼できるデータ空間(中国語で「可信数据空間」)などのデータ流通・活用インフラ、産業育成・技術コンサルティング・ソフトウエア・ハードウエアのサポートなどの総合サービスを提供する、データ要素イノベーション開放サービスプラットフォームの構築に対し、建設用の設備購入費およびシステム開発費の10%、最高1,000万元(約2億2,000万円、1元=約22円)までを支給する。

奨励策としては、データ技術のイノベーションへの投資を奨励するため、国レベル・省レベルのデータラベリング優良事例、「データ要素×」(注3)の典型的事例に認定された機関に対し、それぞれ50万元、10万元の一時金を支給する。また、データ資産の登録・評価・貸借対照表への計上、金融イノベーション、データ越境流通などの分野で国の関連主管部門から典型的事例やモデルプロジェクトに選定された場合、当該機関に対しそれぞれ5万元、10万元の一時金を支給する。同一機関への累計支給額は50万元を超えないものとする。

さらに、応用イノベーションや産業とデータの融合推進のため、「データ要素×」コンテスト全国大会において1等賞、2等賞、3等賞、特別賞を獲得した機関に対し、それぞれ50万元、40万元、30万元、5万元の一時金を支給する。同コンテストの遼寧地区予選で1等賞または全国大会出場権、2等賞、3等賞、特別賞を獲得した機関に対しては、それぞれ30万元、15万元、10万元、3万元の一時金を支給する。

賃料面では、同パーク内の国有未利用施設に入居する、低コストかつ質の高い産業の企業に対し、最高4,000平方メートルまでの賃料について、1年目は全額免除し、2年目と3年目は50%を減免する優遇を提供する。

なお、同一のプロジェクト・事業が同パークの他の支援策と重複して対象となる場合、最も優遇レベルの高い政策のみに採択して支援する方針も明記された。

(注1)大連ハイテクパークは1991年に設立された国家級ハイテクパークで、面積は153平方キロメートルとなっている。同パーク管理委員会によると、現在の入居日系企業数は約400社存在する。

(注2)デジタル大連とは、大連市が推進するデジタル化発展を軸とした産業振興や都市開発の施策を指し、大連市政府が2021年3月公布した「大連市第14次5カ年規画および2035年までの長期目標に関する綱要」において盛り込まれた。主な目標として、活力に富んだデジタル経済(デジタル産業化、産業のデジタル化)、包摂的で便利なデジタル社会(医療・教育・社会保障などのサービスのデジタル化)、高効率なデジタル政府(行政のデジタル化、サービスのワンストップ化)などの構築を目指している。

(注3)「データ要素×」や「データ要素×」コンテストについては2024年1月22日記事を参照。

(李穎)

(中国)

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