2025年の「一帯一路」の建設契約総額でナイジェリアが最大に、中国のシンクタンク推計

(ナイジェリア、中国)

ラゴス発

2026年01月30日

中国・復旦大学の独立系シンクタンクの発表によれば、2025年に「一帯一路(BRI)」において中国が行った建設契約総額で、ナイジェリアが国別で最大になった。同年中に締結されたナイジェリアにおける建設契約額は前年の18億ドルから246億ドルへと大幅に伸長したと推計される。これには、BRIの建設契約における世界最大の単一受注案件として浮上したナイジェリア・デルタ州における「オギディグベン・ガス革命産業パーク(注1)」の約200億ドルの投資計画が含まれている。建設契約は66カ国・地域で展開され、契約額ではナイジェリア(246億ドル)に続き、コンゴ共和国(231億ドル)、サウジアラビア(198億ドル)、イラク(45億ドル)が上位を占めた。

2025年の世界全体でのBRI関連の建設契約額は1,284億ドル、投資額は852億ドルで、2013年の開始以来、年間合計額で最大を記録した(注2)。また、地域別でも、アフリカは2025年中のBRI関連の建設契約額が最大となり、前年比3.8倍の612億ドルだった。

建設契約以外では、エネルギー分野への関与が目立つ。石油・ガス産業への取引額は前年比3倍にあたる715億ドルだったほか、風力・太陽光・廃棄物発電など再生可能エネルギー分野への取り組みも183億ドルに達し、計画容量は22ギガワットを超える。一方、炭鉱インフラの開発にも継続的に出資を続けている。このほか、現地の複数報道によれば、ナイジェリア東部アクワ・イボム州でのグリーン水素開発プロジェクトに中国企業のロンジ(LONGi Green Energy Technology)が出資計画を発表するなど、製造業においてハイテク分野が投資を牽引する事例もみられた。

ナイジェリアは2018年に中国政府と「一帯一路協定」に署名し、ナイジェリア統計局によれば、2024年に中国がナイジェリアの最大の輸入元国となり、輸出先国としても8位になった(ナイジェリアの貿易投資年報、2025年10月17日公開参照)。さらに、2025110月の2国間貿易額は223億ドルを超え、前年同期比30.2%の伸びを記録した。2026年は両国の外交関係樹立55周年の節目を迎えることから、経済やデジタル、文化協力のより一層の協力を深めるとしている(202618日付「ビジネス・インサイダー・アフリカ」)。

(注1)同計画は、2,700ヘクタールの敷地に、肥料やメタノール、石油化学、アルミ精錬などのガス関連産業の集積を目指している。一方、地元の民族間対立や武装勢力の活動に伴う治安問題を背景に、他の外国投資家の撤退も報道され、プロジェクトの先行きは不透明な状況だ。

(注2)「一帯一路」が開始された2013年から2025年までの累計の関与額は13,990億ドルに達し、建設契約が8,370億ドル、投資額が5,610億ドルだった。数値はいずれも、実施のための契約が締結された案件や明確に発表された投資が含まれ、実行ベースではない。

(柴田北斗)

(ナイジェリア、中国)

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