AMRO、2026年のASEAN+3の経済成長率予測を上方修正

(ASEAN、シンガポール、中国、香港、韓国、日本)

シンガポール発

2026年01月22日

シンガポールにある国際機関「ASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)」は1月21日、ASEAN+3(中国・香港、日本、韓国)の実質GDP成長率(経済成長率)の予測(注)を発表した(AMROプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同地域全体の2025年の経済成長率は前年比4.3%、2026年は4.0%とし、2025年10月に発表した前回予測(2025年:4.1%、2026年:3.8%)から、それぞれ0.2ポイント上方に修正した(2025年10月14日記事参照)。

AMROは報告書の中で、2025年の従来の予測を上回る水準について、「当初予想されたよりも関税の影響が軽微だったこと、(半導体などの)技術輸出の勢いのある成長、特にASEANにおける力強い国内投資、さらには緩和的なマクロ経済政策を反映した」と説明した。他方で、「国内需要は堅調に推移し、成長を支え続けると予測される一方、米国の関税引き上げと政策の不確実性の継続が海外需要に重くのしかかる」として、2026年の成長は2025年よりも緩やかになるとの見方を示した。

AMROは、「見通しに対する全体的なリスクはより均衡がとれているが、下振れリスクは依然として残っており、不確実性は依然として高い」と指摘。2025~2026年のベースライン予測に影響を与える可能性のある主要な下振れリスクとして、(1)より強力な保護主義政策、(2)技術需要の急減〔人工知能(AI)主導の技術製品に対する需要の予想以上の減速〕、(3)世界的な金融市場の変動激化、(4)主要経済の成長鈍化、(5)世界的な一次産品価格の急騰の5つを挙げた。他方で、世界の半導体需要が予想以上に堅調である場合や、地域全体における高い水準にある外国直接投資(FDI)のコミットメントが実行される場合など、地域の見通しには潜在的な上振れリスクもある、と指摘した。

(注)今回の予測の対象として東ティモールは含まれていない。

(朝倉啓介)

(ASEAN、シンガポール、中国、香港、韓国、日本)

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