長江デルタ地域における軽微な違法行為処罰の免除、軽減に関する規定の改訂版が発表

(中国)

上海発

2026年01月15日

中国の長江デルタ地域(上海市、江蘇省、浙江省、安徽省)の市場監督管理部門は1月7日、「長江デルタ地域における市場監督管理分野の軽微な違法行為に対する処罰の免除および軽減に関する規定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の改定版を発表した(注)。同規定は、2026年2月1日から2031年1月31日まで施行される。

今次改定は、2025年10月の中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)後に公表された「第15次5カ年規画」に向けた建議(2025年10月27日記事参照)などの方針を具体化するもの。主な改定内容として、具体的には、次の4つが挙げられる。

(1)包括的かつバランスが取れた監督管理理念を深化させる。第4条2項を追加し、新産業や新たなビジネスモデルにおける違法行為については、イノベーションを後押しする観点から裁量をもって総合的に判断する。また第5条と第21条1項を追加し、当事者へのコンプライアンス指導を促す一方で、故意または重大な過失による違法行為を行った場合、安易な免除を避け、行政処罰を慎重に検討するなど過失と罰則の均衡を図る。

(2)行政処罰の軽減適用条件を合理的に設定するため、新たに第7条2項、第8条2項を追加し、法執行者に対して、処罰の軽減や免除をいかに適用すべきか指針を示す。さらに、第9条を追加し、当事者の軽微な違法行為が、処罰免除の条件を満たさず、法令上の軽減規定に該当しない場合においても、所定の手続きを行うことを条件に、行政処罰を軽減できる仕組みを設ける。

(3)行政処罰免除の裁量や認定を細分化するため、第10条~14条をより詳細に規定。これは、中華人民共和国行政処罰法の第33条に基づき、策定した。また、長江デルタ地域の各省における処分執行の柔軟性を担保する。

(4)行政処罰の軽減・免除適用の判断基準を法令に沿って明確化する。新たに第15条から第19条を追加し、「市場監督管理局の各部門の調査に積極的に協力し、証拠資料を自主的に提出した」「当事者が障害や重大な疾患といった理由で生活に困難がある」などの判断基準を設け、法執行者に具体的な指針を提示する。

市場監督管理局は、「国民経済と社会発展の第15次5カ年規画の策定に関する共産党中央委員会の建議」において市場監督管理局の法執行を統一し、行政裁量権の基準制度を整備することが明記されているとし、同規定の最適化・高度化へのニーズが高まっているとした。そのうえで、法執行の地域間連携の強化や細分化の推進が求められているとし、同規定を改定したと発表した。

(注)同規定は、2023年1月13日に施行された内容の改定版で、全6章26条で構成される。江蘇省、上海市、浙江省、安徽省の各市、県(市、区)の市場監督管理局、医薬品監督管理局の各部門・直属の機関が合同で発表した。規定の項目詳細は、同1市3省の市場監督管理局が発表した通知PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)から確認できる。

(益森有祐実)

(中国)

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