国際アニメーション映画祭「ANIAFF」が名古屋で初開催

(日本)

デジタルマーケティング部コンテンツ課

2026年01月09日

愛知県名古屋市で2025121217日、「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル(ANIAFF)」が開催された。同県での国際アニメーション映画祭の開催は今回が初めて。世界29カ国から45作品が出品され、主催者によると、ビジネス関係者および一般来場者合わせて約5,000人が参加した。

6日間にわたる会期中には、出品作品の上映や、制作現場で活躍するプロデューサー陣の講演などが複数会場で連日開催され、同映画祭のテーマでもある、クリエーターたちに焦点があてられた。

2024年に制作され、現地で放送されたインド版「おぼっちゃまくん」のジャパンプレミアでは、テレビ朝日の隅田麻衣子氏(2025年12月10地域・分析レポート参照)とシンエイ動画の岡野孝規氏が登壇し、制作過程の分担方法や作画手法の違い、表現の変更など、日印の共同制作における難しさと面白さの両面が語られた。また、ディレクター・フォーカス部門では細田守監督作品が9本上映され、カンヌ国際映画祭にも選出された映画「竜とそばかすの姫」のコンピュータグラフィックス(CG)ディレクターである堀部亮氏によるCGアニメーションに関する解説がなされた。

写真 名古屋市内の上映会場の様子(ジェトロ撮影)

名古屋市内の上映会場の様子(ジェトロ撮影)

国内外の業界関係者によるカンファレンスも多く開催された。アニメーション業界における多様性を推進するNPO、Women in Animation会長のマージ・ディーン氏と、東映アニメーションで「おジャ魔女どれみ」「デジモンアドベンチャー」など有名アニメを手掛けた関弘美氏の対談では、アニメーション制作やプロモーションにおける重要なスキルとして、出資者にわかりやすく伝えるための資料作成などのピッチスキルの重要性があげられた。また本映画祭では、ピッチイベント(ANIMART)も開催された。実績ある監督やプロデューサーによる長編企画向けと、学生を含む若手クリエーターによる新企画向けの2種のピッチが行われた。これらの取り組みを通じ、将来的な国際企画マーケット開催も視野に入れて業界関係者が集い、世界に通じる作品の創出を目指している。

本映画祭のアーティスティック・ディレクターを務めた数土直志氏は、「初回ではあるが国際色豊かな作品を紹介し、企画ピッチも実施した。国際アニメーションフィルム協会ハリウッド支部(ASIFA-Hollywood)やWomen in Animationといった海外団体と連携できたことは大きな成果」と本取り組みの重要性を語った。

(友田椋子、中澤義晴)

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