IIoTプラットフォームの質の高い発展に向けたアクションプランを発表、2028年までに普及率55%へ
(中国)
調査部中国北アジア課
2026年01月19日
中国工業情報化部は1月13日、「インダストリアルIoT(IIoT)プラットフォームの質の高い発展に向けたアクションプラン(2026~2028年)」を発表した。製造業のデジタル・インテリジェント化を推進する中、新型工業化の推進および新たな質の生産力(注1)を支える基盤として、IIoTプラットフォームのレベルアップに向けた発展方向と主要目標、重点任務を明確にしたものだ。
本アクションプランでは、2028年までの主要目標として、「専門型+業界型+協作型」の多層プラットフォーム体系を確立し、一定の影響力を有するIIoTプラットフォーム数を450件以上に拡大するほか、プラットフォームに接続する設備を1億2,000万台に引き上げるとした。また、重点プラットフォームへの人工知能(AI)開発・応用能力などを高め、プラットフォームの普及率を55%以上とし、インターネットとデジタル・インテリジェンスが深く融合・協同し、かつオープンソースで開かれた新世代エコシステムの構築を図るなどの目標が示された。
IIoTプラットフォームについては、2021年12月に発表された「第14次5カ年(2021~2025年)規画のスマート製造発展計画」で、業界や地域への影響力を有するプラットフォームを120件以上構築するとの目標が示されていた(2025年8月4日付地域・分析レポート参照)。本アクションプランの発表に際して公開された工業情報化部による解説記事によると、2026年1月時点では一定の影響力を持つプラットフォームが340件を超えたとしている。一方で、課題としてプラットフォームの差別化が不足し、製造現場での応用が表層的で深い工程・高度業務への適用が不十分、エコシステムの協同が弱いといった点が示された。
具体的な施策として、次の4つのアクションが提示された。
- プラットフォームの差違化(専門型・業界型・協作型)および発展段階に応じた体系の構築
- プラットフォーム上の産業データの収集・統合能力を高め、AIのプラットフォームへの実装を推進し、工業シーン向けの「智能体」(作業現場で自ら判断して動けるAI搭載のデジタル作業員)を育成
- 製造企業の応用を深化させ、大企業・中小企業の協同発展を支援
- 標準体系の構築やプラットフォームの安全保障の強化を図り、プラットフォームのオープンなエコシステムを形成
冶金(やきん)工業情報標準研究院の張龍強院長は、「同アクションプランは従来型産業の転換・高度化に寄与する」と指摘した上で、「鉄鋼業では『単一工場のスマート化』から『全バリューチェーンのデジタル・インテリジェンス化』への移行が加速し、IIoTプラットフォームの相互接続によって鉄鋼生産における全工程のデータ連携が実現する」との見方を示した(「新華財経」1月14日)。
なお、工業情報化部は1月6日に「IIoTとAI融合・賦能(注2)アクションプラン」を発表。製造強国・ネットワーク強国の建設を支えるため、IIoTとAIの深い融合を体系的に推進するとの方針を示した。また、2028年までに5万社以上の企業が新たな新型工業ネットワークへアップグレードするほか、20の重点業界で高品質なデータセットを構築するなどの目標が示された。
(注1)技術の革命的なブレークスルー、生産要素のイノベーティブな配置、産業の深い転換・レベルアップにより生み出される先進生産力とされる。
(注2)AI技術を活用して、既存の産業などに新たな価値を付加し、業務を効率化・高度化することを指す。
(富永笑美子)
(中国)
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