米大統領はガザの「平和評議会」を設立、イスラエルは「ガザ執行委員会」の人選に異議

(米国、イスラエル、パレスチナ、エジプト、トルコ、カタール、英国、アラブ首長国連邦)

テルアビブ発

2026年01月19日

米国のドナルド・トランプ大統領は1月15日、SNS「トゥルース・ソーシャル」で、ガザ紛争終結に向けた20項目の和平計画(2025年9月30日記事参照)が「次の段階に正式に入った」と表明した。また、自身が議長を務める「平和評議会(Board of Peace)」の下で「ガザ行政国家委員会(NCAG)」を支援するとし、治安面では、エジプト、トルコ、カタールの支援を得て、「武装勢力ハマスとの包括的非軍事化合意を確実なものにする」と強調した。これには、「全ての武器の引き渡し、全てのトンネルの解体が含まれる」とし、「最後の人質の遺体のイスラエル返還を含め、遅滞なく完全な非軍事化へ進むべきだ」と訴えた。さらに、同大統領は「トゥルース・ソーシャル」への別の投稿で、「平和評議会が設立された」と発表した。

画像 平和評議会に関するトランプ米大統領の「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面

平和評議会に関するトランプ米大統領の「トゥルース・ソーシャル」でのコメント画面

米ホワイトハウス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは1月16日、平和評議会の構想を実行に移すため、外交、開発、インフラ、経済戦略分野で経験を持つ要人で構成する「創設執行委員会(Founding Executive Board)」を設置したとし、メンバーにはマルコ・ルビオ米国務長官、スティーブ・ウィトコフ米大統領特使、ジャレッド・クシュナー氏、トニー・ブレア元英首相、米投資会社代表のマーク・ローワン氏、アジェイ・バンガ世界銀行総裁、ロバート・ガブリエル米大統領副補佐官の7人が任命された。

さらに、NCAGを支援するための「ガザ執行委員会(Gaza Executive Board)」が設置され、メンバーには、創設執行委員会に名を連ねるウィトコフ特使、クシュナー氏、ブレア元英首相、ローワン氏に加え、トルコのハーカン・フィダン外相、カタールのアリ・アルタワディ戦略問題担当相、エジプト情報機関のハッサン・ラシャド長官、アラブ首長国連邦(UAE)のリーム・アル・ハーシミー国際協力担当国務相ら計11人が任命された。

こうした発表に対し、イスラエル首相府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは1月17日、「ガザ執行委員会の構成は、イスラエルと事前調整を経ておらず、イスラエルの方針に反する」との声明を公表した。ベンヤミン・ネタニヤフ首相はギデオン・サール外相に対し、ルビオ米国務長官と直接協議するよう指示したという。

イスラエルの軍事衝突の関連情報は、ジェトロのイスラエルとハマスの衝突の特集イスラエルとイラン情勢の特集を参照。

(中溝丘、テヒラ・シャラビー)

(米国、イスラエル、パレスチナ、エジプト、トルコ、カタール、英国、アラブ首長国連邦)

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