海南自由貿易港、全島「封関運営」を開始

(中国)

広州発

2025年12月23日

中国・海南省政府は12月16日、2025年12月18日から海南自由貿易港の全島における「封関運営」(注1)を正式に開始すると発表した(2025年8月4日記事参照)。

海南省政府の発表によると、「封関運営」の開始に伴い、「海南自由貿易港の貨物の出入りの一線、二線(注2)や島内流通に関する税制外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(財関税〔2025〕12号)、「海南自由貿易港輸入関税課税対象商品リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(財関税〔2025〕13号)、「海南自由貿易港加工増値免税貨物の税務徴収に関する管理暫定弁法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(税関総署公告2025年第158号)、「海南自由貿易港の禁止・制限輸出入貨物・物品リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(商務部公告2025年第43号)、「中国税関による海南自由貿易港に対する監督管理弁法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(税関総署公告2025年第159号)などの一連の関連規定が同日から施行される。

「海南日報」12月18日付の報道によると、中国(海南)改革発展研究院および海南自由貿易港研究院の遅福林院長は、「ドバイ、シンガポール、香港などの自由貿易港の成功事例を見ると、『地理的優位性+高水準な開放』が、重要な開放の窓口として機能するための基本要素だ」と指摘。海南自由貿易港は、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を基盤とするアジア地域経済一体化の大きな潮流に積極的に融合し、地理的優位性を生かして、高水準な開放を推進すべきであると強調した。

(注1)中国当局が指定した特定区域において、入境貨物を通関完了していない「保税貨物」として扱い、当該指定特定区域と中国本土との貨物の移出入を「輸出入」とみなし税関が管理すること。

(注2)「一線」とは、海南自由貿易港と中国の税関管轄外の国家・地区との間の境界線を指し、「二線」とは、海南自由貿易港と中国本土との間の境界線を指し、「一線」での開放措置を享受した貨物の中国本土への輸入に対して、よりスマートかつ効率的な管理を行う。

(梁梓園)

(中国)

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