エチオピア、2027年のCOP32開催国に選定、首都での開催決まる
(エチオピア、アフリカ、世界)
アディスアベバ発
2025年12月11日
エチオピアは、2027年に開催される国連気候変動枠組み条約第32回締約国会議(COP32)のホスト国に選定された。エチオピアの国営通信社エチオピアン・ニュース・エージェンシー(ENA)によると、11月11日にブラジル・ベレンで開催されたCOP30で、アフリカ交渉グループ(AGN)がエチオピアを支持し、首都アディスアベバでの開催が決まった。
エチオピアは2025年9月に第2回アフリカ気候サミット(ACS2)を開催し、約2万5,000人が参加、「アディスアベバ宣言」を採択した。エチオピアのアビィ・アハメド首相が主導したアフリカ気候イノベーション協定(ACIC)とアフリカ気候ファシリティ(ACF)は、年間500億ドルの動員を目標とし、2030年までに1,000のアフリカ主導の気候ソリューションを実現することを目指す(2025年9月12日記事参照)。
アフリカ連合(AU)のマハムード・アリ・ユスフ委員長は11月14日、エチオピアがグリーン・レガシー・プログラムなどの気候変動対策を推進してきたことに言及し、COP32開催国への選定を歓迎する声明を発表した。アディスアベバには、AU本部をはじめ多数の国際機関が所在している。
国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局のサイモン・スティール事務局長は11月15日、エチオピアの選定について「外交上の節目以上のものだ。アフリカの気候変動対策における役割が拡大している」と評価した。COP30では、気候変動を受けやすい途上国向けの適応資金を3倍に増やす努力への合意が形成された。
なお、エチオピア政府は11月26日、ゲディオン・ティモテオス外相をCOP32議長に任命したと発表した。
(石川晶一)
(エチオピア、アフリカ、世界)
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