コートジボワール、パームの葉柄を活用したバイオマス発電所が最終試験段階へ

(コートジボワール)

アビジャン発

2025年12月01日

コートジボワール南東部アビジャンから約110キロメートルのイエボ(Ayebo)で建設中のバイオマス発電所バイオベア(Biovea)が11月18日、最終試験段階に入った(2025年11月19日付「フラマト・インフォ」)。年間52万トンのパーム油残留物であるパームの葉柄を燃料とする同発電所は、農業廃棄物を利用した発電所としては西アフリカ最大だ。発電容量は46メガワット(MW)で、稼働後は、約170万人の消費に相当する年間348ギガワット時(GWh)の電力生産を見込んでいる。投資総額は1,500億CFAフラン(約405億円、1CFAフラン=約0.27円)で、事業主体は、フランス電力公社(EDF)、フランス系インフラ投資会社メリディアム、コートジボワールのアグリビジネス最大手SIFCAの子会社BIOKALAが共同出資したバイオベア・エナジーで、発電所の建設は中国能源建設(CEEC)が担っている。

発電所の燃料となるヤシの葉柄は、近隣の村のヤシ農園(80%)とSIFCA傘下でパーム油の製造を行うPALMCIの工業用農園(20%)から供給される予定で、これにより、1万2,000人の農家の収入が最大20%増加すると試算される。現地報道機関は、これまで廃棄されていたヤシの葉柄を電力源とするこの発電所のモデルは、廃棄物の削減と地域住民の収入増加を同時に可能にしており、西アフリカの他の農業国にも応用可能な再現性を備えていると評価している(2025年11月19日付「フラマト・インフォ」)。

コートジボワール政府は、2030年までにエネルギーミックスの45%を再生可能エネルギーに切り替えることを目指しており、同発電所は、国内の再生可能エネルギー生産を10%増加させることが期待されている。また、発電所の稼働により、25年間で約450万トンの二酸化炭素(CO2)削減と、約1,000人の雇用創出が見込まれる。

コートジボワールでは、バイオマスはポテンシャルが高いエネルギーと考えられ、カカオの廃棄物を燃料とする発電所建設計画(2025年6月25日記事参照)や、ゴムの木の廃材を使ったバイオ燃料プロジェクト、コットンの茎を燃料とする発電所プロジェクトが実施されている(2025年6月10日付「エコフィン・エージェンシー」)。

(長屋幸一郎、橘欣子)

(コートジボワール)

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